太宰治「駆け込み訴え」
あらすじ…ある男が駆け込み訴えをしてくる。
この作品は「駆け込み訴え」をしてきた人物がしゃべりまくり、最後に自分の名前を言って読者に正体を明かすという仕掛けになっています。
だがちょっと待ってほしい。新約聖書をある程度読んでいる人間ならば、彼が名乗らなくても気付けるはずです。ちなみに私はP153でペテロやヤコブの名前が出た時に気付きました。割と早い段階で気付いたんじゃないかと自負しています。
最後に、新約聖書でこの作品に該当する(と思われる)箇所を参考までに挙げておきます。
・マタイ福音書 第26章14-15節
【参考文献】
太宰治『富嶽百景・走れメロス 他八篇』岩波書店
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