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野梨原花南『姫婚オールアバウト』集英社

あらすじ…ファルサン王家の姫でありながら、町中で普通の庶民として暮らすレッカ。まだ16歳なのに、バツイチである。ある日、レッカのもとを、王宮からの伝令が訪れる。西の山の魔王が、王の娘を嫁に望んでいるというのだ! それを聞いたレッカは、伝令のメレンと、男なのにエプロンドレスを着たメイドのネリネと、王宮ではなく西の山へ向かうと言い出して!? バツイチ姫の再婚(?)ファンタジー!(裏表紙の紹介文より引用)

 表紙を飾るレッカ姫の腰の長さが何やらおかしなことになっているように見えるのは、私の目の錯覚だろうか?(イラスト:雪リコ)
 ちなみに、そのレッカ姫の後ろに立っているのは若き魔王リナルですが、この二人の会話をちょっと引用してみます。

「僕魔族なんだよ、人間より制約多いんだよ!!」
「知りたくもないわぁあああああ!!」
「そうなの! いろいろあるの!!」
「ばか!!」
(P136)

 バカップルの痴話喧嘩かよと思うくらい程度が低い。読んでいるこちらの知能指数まで下がりそうです。

 最後に、「衝撃の結末」についても少々。ネタバレ防止のためにレッカ姫が誰と結婚したかは伏せますが、結末を読んで「このクソ○ッチが!」と思うのは早計です。
 歴史的に見ても、シバの女王しかり、エカテリーナ女帝しかり、女性の権力者が数多くの男をはべらせることはままあるのですから。

【参考文献】
野梨原花南『姫婚オールアバウト』集英社

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