『WB WARNER Sep.2014』
まずは裏表紙をご覧下さい。
幾つかの作品が載っていますが、この中で私の視聴が内定しているのは「300 帝国の進撃」だけです。それにしてもこの映画、R18指定になっているんですね。
…え? ジョジョ? …知らんな。
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まずは裏表紙をご覧下さい。
幾つかの作品が載っていますが、この中で私の視聴が内定しているのは「300 帝国の進撃」だけです。それにしてもこの映画、R18指定になっているんですね。
…え? ジョジョ? …知らんな。
特集記事は「第24回 神保町ブックフェスティバル」(P3-5)。
11月2日に行ってきましたよ、この神保町ブックフェスティバルに。前日(11月1日)は雨が降っていたのでその日は行くのを見合わせたのですが、2日は曇天だったので行くことにしたのです。
戦利品については一々書くのが面倒なので書きませんが、それなりのものが買えたんじゃないかと思います。
…え? 記事の内容? え~と、特集と銘打っていてもイベントの紹介だけですからねえ。その方面はあんまり書く気にならないんですよ。
第4章あらすじ…終戦後、人妻となった園子と再会する。
主人公はホモなので、ヒロインに再会しても彼女には欲情せず、それどころか偶然見かけたヤクザ♂に欲情しています(自分の傍に園子がいるにもかかわらず!)。
性欲が強すぎやしませんかね。
【参考文献】
三島由紀夫『仮面の告白』新潮社
第3章あらすじ…戦況がますます悪化する中、主人公は園子と出会う。
第3章に至ってようやく本作のヒロインともいうべき存在の園子が登場します。園子について少々説明しておくと、彼女は主人公の友人(草野)の妹で、その友人が出征した頃から急速に接近し、遂には園子の疎開先で二人はキスをします。
主人公はホモですが、ノンケの仮面をかぶった、いわば隠れホモです。ノンケの仮面をかぶった自分が園子と「恋愛」をし、そのくせホモだから園子に欲情しない(男には欲情する)のだからややこしい。
隠れホモがノンケの仮面をかぶったまま女性と結婚し、夫としての役割を果たす例はありますが、この主人公にはそれができず苦悶しています。ハッピーエンドは無理そうですな。
【参考文献】
三島由紀夫『仮面の告白』新潮社
第2章あらすじ…ちんちんおっきおっき&初恋の相手は不良学生♂。
第2章は主人公の中等部時代を描いており、いよいよホモ小説らしくなって参りました。
さて、第2章のストーリーに触れる前に、簡単な用語解説を。
・玩具(P35)…男根のこと。いじくりまわすんですねわかります。
・悪習(P41)…自慰行為。男子中学生なら珍しくない。
・経験者(P48)…性交の経験者のこと。つまり非童貞。
主人公はグイド・レーニの「聖セバスチャン」をオカズにシコっています。それはどんな絵だろうかと思ってネット上を探してみたところ、簡単に発見できました。しかも著者が聖セバスチャンに扮した写真まで出てきましたよ…。
この「聖セバスチャン」を見ていると確かに「色気」は感じますが、私の「玩具」は反応しない。だとすれば私はやっぱりノンケなんだなと確認できます。
尚、初恋の相手(近江)については割愛。
【参考文献】
三島由紀夫『仮面の告白』新潮社
『仮面の告白』の第1章は主人公の出生から幼年時代までを扱っています。
この作品はホモ小説であり、主人公はホモなのですが、読者は主人公の幼年時代における同性愛の萌芽を探してみることができます。
私はノンケであり、従ってノンケである私のホモセンサー(ホモを感知する能力)はガチホモのそれに較べれば性能が劣っていると言わざるをえないのですが、それでもホモセンサーを作動させてみました。その結果、ジャンヌ・ダルクが男ではなく女だと知って落胆したり(P15)、女装したり(P22)といったところに私のホモセンサーが反応しました。
この程度のことしか書けていない私の文章を読んで、
「それだけじゃないわよっ!」
と、突っ込みを入れたくなる男♂もしくは腐女子がいるかもしれませんが、もしいるとすればその人は私よりホモセンサーが発達しているのでしょう。
【参考文献】
三島由紀夫『仮面の告白』新潮社
あらすじ…アンナは由緒正しい伯爵家のご令嬢。しかし実は、父が遺した借金に終われる日々。ジェラルドは「金で爵位を買った」と言われる男爵家を継いだ青年銀行頭取。しかし実は、国に借金を踏み倒されて銀行は火の車。そんな二人が、現状打破のため良縁を得ようと参加した慰霊祭で知り合った! 肩書きを信じた二人は、勢いで王子の前で結婚の約束を交わしてしまったけれど――!?(裏表紙の紹介文より引用)
「勢いで」婚約って…若いねぇ。いや、若気の至りか。
それはさておき、表紙のアンナ・ダルシャンをよく見ると左手薬指に指環が。ということは、この表紙の二人は既に結婚しているということであり、表紙の段階でネタバレをやらかしています。まあ、二人は物語の中盤で早々に夫婦になっているので、ネタバレといっても些細なものでしょう。
ちなみに男(ジェラルド・オーロ)の方は微妙に隠れていて確認できませんでした。
近所のマクドナルドでホットコーヒー(S)を買ったらこのチラシを貰いました。チキンマックナゲットの特別ご招待券(クーポン券)付です。
そういえば私はもう何年もチキンマックナゲットを食べていませんでしたな。理由は自分でもよくわかりませんが…。
特集記事は「世田谷夜ガイド」(P7-12)。
世田谷というと住宅街のイメージが強いかもしれませんが、当然のことながら商店街だってあるし、三軒茶屋や二子玉川など商業施設の多い地区だってあります。又、それらの中には夜間も営業している店もあるわけで、この特集記事ではそういった店、特に飲食店を中心に紹介しています。
まあ、ぶっちゃけて言うと私は夜派じゃなくて昼派なので、夜間の利用は夜派の人に譲ることにしましょうかね。
あらすじ…自分が犯したらしい殺人についてご相談したい。そういってポアロを訪ねてきた若い娘は、結局何も告げないまま立ち去ってしまった。その午後、事情通のオリヴァ夫人から事情を聞いたポアロは、俄然興味を示し、夫人とともに調査を始める。だがその娘の周囲に殺人の匂いはなかった……死体なき殺人の謎をポアロが追う。(裏表紙の紹介文より引用)
あらすじの項で出てくるオリヴァ夫人とは、ポアロシリーズに度々登場する小説家アリアドニ・オリヴァです。そして「夫人とともに」なんて書いてあると彼女が助手役を務めるのかというとさにあらず、勝手に行動してひどい目に遭います。まあ、それがオリヴァ夫人らしいといえばらしいのですが…。
ちなみに、タイトル『第三の女』(原題:Third Girl)は、ポアロを訪ねてきた若い娘(ノーマ・レスタリック)のことで、オリヴァ夫人の説明によると「第三の女」とは以下の通り。
主になる娘がまず家具つきのマンションを借りて、それから何人かの仲間で家賃を分担する。セカンド・ガール(二番目)はたいてい友だちね。サード・ガールは心あたりがなければ広告をだして探すわけ。(P33)
いわゆるルームシェアというやつですか。作品中ではルームシェアとは書いていませんが、ルームシェアと解釈してさしつかえないでしょう。
それにしても、『第三の女』なんてタイトルを付けられると、ダブルミーニングが込められているような気がしてならなかったのですが、最後まで読んでみると…おっと、ここから先はネタバレ防止のために伏せておくことにします。
【参考文献】
アガサ・クリスティー『第三の女』早川書房
本書を読むと、著者と記者クラブとの戦いが延々と続いていることがわかります。又、感受性の強い読者ならば、ドロドロとした怨念や強い怒りのようなものを感じ取れるかもしれません。こいつはまだまだ続くな(確信)。
【参考文献】
上杉隆『一億総洗脳化の真実 国家の恥』ビジネス社
神保町で手に入れました。
P8-11が英文の地図となっており、このあたりは外国人観光客を意識した作りとなっているようです。
とはいえ、これ以外は全て日本語表記のページなので、この冊子単独では日本語をある程度は読めない限り使いこなせないんじゃないでしょうか。
タイトルの設問に対して著者は「ノー」と答え、序章から第二章までを使ってその理由を述べています。ただし、同時にこうも言っています。
そうです、「1ぱち」に関しては「ホールは儲かっている」んです!(P97)
尚、「1ぱち」とは「1円パチンコ」のことです。そもそも本書は、パチンコをある程度以上打つ人向けに書かれたものなので、パチンコ用語(例:遊ぱち、チューリップ等)がごく自然に出てきます。ご注意を。
さて、1ぱちに話を戻します。本書を読むと、4ぱち(4円パチンコ)で使われたパチンコ台を1円パチンコで再利用する(P96)などといったことが書かれており、だとすれば「4ぱちあっての1ぱち」といった側面もあるようです。「4ぱちをやめて全部1ぱちにすればいい」なんていう単純な話じゃない。
あらすじ…ファルサン王家の姫でありながら、町中で普通の庶民として暮らすレッカ。まだ16歳なのに、バツイチである。ある日、レッカのもとを、王宮からの伝令が訪れる。西の山の魔王が、王の娘を嫁に望んでいるというのだ! それを聞いたレッカは、伝令のメレンと、男なのにエプロンドレスを着たメイドのネリネと、王宮ではなく西の山へ向かうと言い出して!? バツイチ姫の再婚(?)ファンタジー!(裏表紙の紹介文より引用)
表紙を飾るレッカ姫の腰の長さが何やらおかしなことになっているように見えるのは、私の目の錯覚だろうか?(イラスト:雪リコ)
ちなみに、そのレッカ姫の後ろに立っているのは若き魔王リナルですが、この二人の会話をちょっと引用してみます。
「僕魔族なんだよ、人間より制約多いんだよ!!」
「知りたくもないわぁあああああ!!」
「そうなの! いろいろあるの!!」
「ばか!!」(P136)
バカップルの痴話喧嘩かよと思うくらい程度が低い。読んでいるこちらの知能指数まで下がりそうです。
最後に、「衝撃の結末」についても少々。ネタバレ防止のためにレッカ姫が誰と結婚したかは伏せますが、結末を読んで「このクソ○ッチが!」と思うのは早計です。
歴史的に見ても、シバの女王しかり、エカテリーナ女帝しかり、女性の権力者が数多くの男をはべらせることはままあるのですから。
【参考文献】
野梨原花南『姫婚オールアバウト』集英社
監督:本多猪四郎
出演:久保明、土屋嘉男、小泉博、太刀川寛、佐原健二、水野久美、八代美紀、天本英世
原案:星新一、福島正美、ウイリアム・ホープ・ホジスン「闇の声」より
備考:SFホラー
あらすじ…7人の男女がヨットで航行中に嵐に遭遇し、南海の無人島に漂着する。だが、その島にはマタンゴがいた!!!
マタンゴというと、私はドラクエのモンスターを思い出します。ドラクエ3の攻略本に載っていたのでここに引用します。
このモンスターの元ネタはこの映画だったのか。
あ、ちなみにドラクエのマタンゴはモンスターの中では弱い方ですが、映画のマタンゴも戦闘力に限って言えば強くはないです。腕だって簡単にちぎれますから。
ところで、この映画ではついついマタンゴに注目しがちですが、私はあえて二度見して人物関係図を作ってみました。
作ってみて気付いたのは、彼らは無人島に漂着し、極限状態の中で追い詰められて人間関係が崩壊して行ったということです。おそらく、マタンゴが介在していなくても遅かれ早かれ殺し合いに発展したのではないでしょうか。
そう考えると、この作品は『蠅の王』や『東京島』などと同種の話だと見ることができるかもしれません。
あらすじ…とある植物園の温室にはひときわ高い木があった。彼女の名はアッタレーア・プリンケプス。彼女は空の下へ出ようとして、天井のガラスを突き破ろうとする。(※)
ネタバレ防止のために結末は伏せますが、読み終えた時の私の感想は、
「救いがないね」
というもので、今となっては
「よくよく考えてみたらああなるのは自明の理か」
と思い直しています。
※作者のフセヴォーロド・ミハイロヴィチ・ガルシンはロシアの作家であり、物語の舞台は具体的に明言されていないもののロシアのどこかだと思われます。温室の外はものすごく寒いってことです。
【参考文献】
ガルシン『あかい花 他四篇』岩波書店
あらすじ…馬や虫たちが会話する。
本作を読み終えてから他事にかまけて1ヶ月以上経過し、
「そういえば…」
と思い出してレビューを執筆しようと思ったら、彼らの会話の内容をすっかり忘れていました。
そこで改めて読み返してみると、彼らの会話の中に寓意が込められていることが感じ取れました。ただし、その寓意が何であるかまでは読み込みが浅いためかうまく説明できません。
【参考文献】
ガルシン『あかい花 他四篇』岩波書店
あらすじ…元兵士で貧困にあえいでいた男セミョーンが鉄道の線路番となった。隣の番小屋に住むヴァシーリイは現状に不満たらたらで…。
ただ単に私が鉄道に疎いだけなのかもしれませんが、線路番とその線路番が住む番小屋なんてシステムがあったのかと思い知りました。そりゃあまあ、線路のメンテナンスをする人間が必要だということはわかりますが…あ、でも、ロシアはだだっ広いからなあ…。
【参考文献】
ガルシン『あかい花 他四篇』岩波書店
あらすじ…一人の兵士が戦闘中に両脚を負傷し、藪の中で取り残されてしまう。
救助はいつ来るか、あるいはこのまま来ずに死んでしまうのかわからない恐怖が主人公にはつきまとうのですが、タイトルでその期間が四日間だと読者にはネタバレしています。
【参考文献】
ガルシン『あかい花 他四篇』岩波書店
あらすじ…狂気の青年が癲狂院に送られる。ある時、青年は癲狂院の庭で真紅の花を見つける。
癲狂院とは今でいう精神病院のことであり、タイトルの「あかい花」とは罌粟(けし)の花のことです。
魯迅の「狂人日記」はカニバリズムの妄想にさいなまれていましたが、こちらの「あかい花」の狂人は「悪との戦い」に身を投じています。「あの燃えるようなあかい花に、世界のありとある悪が集まっていたのだ」(P24-25)と思い込んで戦うのですが、しかし所詮は「幻想の生んだ、現実にはない戦い」(P25)です。
それにしても、一人の狂った青年に「悪との戦い」なんて荷が重すぎる。もしも、「神、それを命じ給う」というのならば、そんな奴に命じた神の判断こそ狂っています。命じるなら大天使ミカエルにでも、どうぞ。
【参考文献】
ガルシン『あかい花 他四篇』岩波書店
特集は「東京夜ふかしガイド」(P6-19)。
私は元々、夜ふかしできるほど体が丈夫じゃないし、よしんば夜ふかししたとしても翌日はフラフラでロクに動けない。だから夜ふかしできるスポットが紹介されていても私には別世界です。
あ、でも、新宿末廣亭(P8)とかなら昼間でもやっているか。
青森県民向けの核燃料サイクル施設の情報冊子。
そういえば青森県の六ヶ所村に再処理工場があったような…と思って調べてみたら、「六ヶ所村再処理工場とは」(P10)の項に「平成26年10月竣工予定」とありました。まだできてなかったの!?(※これを書いているのは平成26年9月)
「アートに感動! 関東・信越・東北の美術館・博物館に行きたい!」(P10-13)の中に宇宙ミュージアム『TeNQ』(P13)なるものが紹介されています。この施設は東京ドーム近くにあるとのことですが、あのあたりならば何度も行ってるはずなのに全く知らなかったです。でも、「7月にオープン」とあるので開館してからまだ日も浅く、従って私が知らなくても別におかしくないか。
監督:ブライアン・ヘルゲランド
出演:ヒース・レジャー、シャニン・ソサモン、ベン・ファーマン、マーク・アディ、ピーター・ウェラー
独題:The Sin Eater
英題:The Order
備考:ホラー
あらすじ…ニューヨークの司祭アレックスのもとに、枢機卿ドリスコルが訃報を携えてきた。ローマに住む恩師が不審な死を遂げたのだった。アレックスは死の真相を探るため、かつて自分が悪霊払いを施した女性マーラを従えローマへと飛んだ。検分された遺体の胸には奇妙なアザが、そして部屋には儀式の跡が残されていた。古来より異端とされてきた“罪喰い”の存在を確信したアレックス。だがそのときはまだ、“悪霊喰”の魔の手が己の身に忍び寄ろうとは知る由もなかった…。(DVDパッケージ裏の紹介文より引用)
この映画ではキリスト教、殊にカトリックの教義についてある程度は知っていなければわからないところがあるため、日本人にはとっつきにくい部分があるんじゃないかと思います。そこで、つたないですが解説を少々加えさせていただきます。
まず最初に原題の"The Sin Eater"について。邦題は「悪霊喰(あくりょうぐい)」ですが、原題を直訳すると「罪を喰う者」です。sinは罪、殊に宗教上の罪を意味します。尚、キリスト教では自殺は罪(sin)であるとして禁じられており、この映画の中でもその考えが出てきます。
愚考するに、邦題が「悪霊喰」になっているのは、日本ではsinの概念になじみがないからでしょうか。
次に、「最後の秘蹟(The last rite)」について。カトリックの伝統的な教えでは、人は死ぬ前に聖職者から最後の秘蹟を受けて罪を赦してもらわないと天国へ行けないとされています。
破門されていたり、あるいは自殺という罪(sin)を犯すことで最後の秘蹟を受けられない場合、天国へ行くにはどうすればいいのか? この映画ではその方法として「罪喰い」が登場するわけです(罪喰い自体の解説は省略)。
さて、長々と解説してきましたが、最後に感想を少々。
カトリックの教義云々を差し引いてもまだ分かりにくいところがありますが、そこはDVDに収録されている「監督による音声解説」を参照していただくしかない。
そう考えると、少々しんどいですな。「薔薇の名前」くらい面白ければ苦にならないのですが…。
あらすじ…ホームズのもとへウィンブルドンの美術商カーステアーズが訪ねてくる。ハンチング帽をかぶった男につきまとわれているのだという。
一応、人物関係図を作りましたが、本書P8の【主な登場人物】を見れば察せられる通り、上図以外にも多くの人物がこの後でどんどん登場します。さすがに彼らを全部載せるのは大変なので割愛しました。興味のある方はご自分で読み進めながら書き足して下さい。
さて、本書の内容について少し触れておくと、本作品はシャーロック・ホームズの死後にワトスンが《ハンチング帽と絹の家》事件を回顧するという形式で話が展開されます。
…ん? 絹の家? そういえば序盤ではハンチング帽の男は出てきましたけど、絹の家の方は出てきませんねえ。出てくるのは中盤以降でした。
これを読んでいるのは2014年9月であり、この時点ではまだ中国も北朝鮮もロシアも(本格的な軍事侵攻という意味では)攻めてきていません。又、日本の国防も崩壊していません。
とはいえ、こうやって「最悪の事態」を想定しておくのは、危機管理の上では重要であり、決して無駄なことだとは思いません。
ちなみに本書のタイトルは中朝露が同時に攻めてくるとも取れるものとなっていますが、本書を読むと3ヶ国同時とは想定していないようです。
まあ、さすがにそれをやったら、中朝露VS日米韓台の東アジア大戦争になっちゃいますな。そうなると、新書の文量ではとても足りないものと思われます。
あらすじ…牧場主ブラッグが牛耳る無法の町アパルーサに、ヴァージル・コールが新保安官として乗り込む。
これの映画版(エド・ハリス主演)を観ていたので読んでみる気になった作品。
映画の方は地味で渋い作風でしたが、原作の小説もまた然り。だとすれば、あの映画は原作の持ち味をうまく活かしているということか。
ちなみに付け加えておくと、インディアンが引き上げた理由が小説には書いてあります。映画ではわからなかったのですが、なるほどそういう文化でしたか(ネタバレ防止のために伏せておきます)。
【関連記事】
・アパルーサの決闘(映画)
監督:ルイジ・コメンチーニ
出演:ヴィットリオ・デ・シーカ、ジーナ・ロロブリジーダ、マリザ・メルリーニ、ロベルト・リッソ
原題:Pane, Amore e Fantasia
備考:ラブコメ、ベルリン映画祭金熊賞
あらすじ…南イタリアの平和な村に、新しい警察署長アントニオが赴任するところから始まる。村には山猫というあだ名の気は強いが可愛い娘マリアがいて、所長(原文のママ)はこの娘の魅力にひかれる。マリアは内気な巡査ステッルティに恋心を抱いているのだが、うまくことが運ばない。それぞれの思いを巡らせて……。(DVDパッケージ裏の紹介文より引用)
人物関係図の中で署長のアントニオ・カロテヌートのハートマークがアンナレッラ(アンナレ)夫人とマリア・デ・リティス(ベルサリエラ)の二人に向かっていますが、イタリア男ならこれくらい朝飯前かもしれませんね(偏見)。
ところで、この映画の中で描かれるイタリアの田舎は実に貧しく、殊にマリアの家庭は貧農といってもいいくらいですが、よくよく考えてみればこの頃のイタリアは貧しかったのだから別段不思議ではないか。
それにしても、小気味のいいラブコメが展開されるのでニヤニヤが止まらない。そもそも私はラブコメはあまり観ないので、こういうものに対する免疫ができていないんですよねえ。
あらすじ…牛若丸は毎夜、鞍馬の奥の僧正が崖で兵法修行に励んでいた。それを見た天狗たちは、牛若丸を本坊に招いて歓待し、未来の有様を見せる。
天狗たちは牛若丸に未来を見せた後、「さてその後に、牛若殿、兄に憎まれ給ふなよ。梶原に心許すべからず。兄弟の仲不和ならば、その身の運は尽くべきなり」(P311)との警告を発します。
シェイクスピアの『マクベス』でマクベスが魔女たちのもとを訪れるくだりを思い出しますな。そういえばマクベスも最期は非業の死を遂げるんでしたっけ。
【参考文献】
『舞の本 新日本古典文学大系59』岩波書店
あらすじ…平家の侍大将だった悪七兵衛景清は、上洛した源頼朝を暗殺しようと付け狙うが、畠山重忠に看破され失敗する。
謡曲「景清」とは別物の話(※)なのでご注意を。
ところで、この物語によれば景清は37回も暗殺に挑戦して宿願を果たせずに逃亡しています。37回も連続して失敗する景清も景清ですが、その景清を捕縛も殺害もできない鎌倉武士が無能すぎます。
この後も景清の超人的な活躍が描写されるのですが、それを読んでいると、
「こんな超人が平家方にいたのなら、なんで源平の合戦で平家は敗れたんだ?」
と思わずにはいられなくなります。
※『謡曲百番』をチェックしたところ、謡曲「景清」は景清の娘が父親に会いに行く話でした。
【参考文献】
『舞の本 新日本古典文学大系59』岩波書店
【関連記事】
謡曲「景清」
あらすじ…一の谷の合戦に敗れて逃走中の平敦盛は、熊谷次郎直実と戦って組み敷かれる。直実は敦盛が息子と同い年と知ってこれを助けようとするが…。
「敦盛」といえば織田信長が好んで舞った「人間五十年…」のくだりがあまりに有名ですが、この部分がどこで出てくるのかというと、熊谷直実が合戦の後に「菩提の心」(P227)を起こしたくだりで登場します。これ、直実のセリフだったわけですな。
【参考文献】
『舞の本 新日本古典文学大系59』岩波書店
あらすじ…平清盛「娘の中宮徳子が懐妊したので大赦を行う。硫黄が島に流した藤原成経・平康頼を赦免する。ただし俊寛、てめーはダメだ」
物語は早々に京から硫黄が島へと舞台を転じ、物語の後半では成経・康頼が信仰する熊野権現を勧請して熊野詣での真似事をしています。
困った時の神頼みというやつですか。
【参考文献】
『舞の本 新日本古典文学大系59』岩波書店
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