舞の本「百合若大臣」(2)
あらすじ…無人島から帰還した百合若大臣は昔の面影はなく、苔丸と呼ばれて別府に召し使われる。だが、百合若大臣は密かに復讐の機会を窺っていた。
「百合若大臣」は『オデュセイアー(ユリシーズ)』の翻案とも言われています。今回はその説に従って少々考察してみたいと思います。
オデュセウスは弓を取って妻への求婚者たちを射殺しましたが、百合若大臣は弓こそ取るものの矢を放つことなく、別府を残虐な方法で処刑します(七日七夜に渡って鋸で首を引く)。
日本ではただ単に射殺するだけでは物足りなかったようです。
【関連記事】
舞の本「百合若大臣」(1)
【参考文献】
『舞の本 新日本古典文学大系59』岩波書店
« 舞の本「百合若大臣」(1) | トップページ | 舞の本「満仲」 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(6)ボズワースの戦い(2024.06.06)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(5)第二の求婚(2024.06.05)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(4)処刑と暗殺(2024.06.04)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(3)アン・ネヴィルへの求婚(2024.06.03)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(2)クラレンス公ジョージ(2024.06.02)
コメント