船橋洋一『日米経済摩擦 ―その舞台裏―』岩波書店(2)総合経済対策
第1部の前半(1 複合貿易摩擦とは何か ――「総合経済対策」が決まるまで――)は、1983年10月21日に日本政府が決定した「総合経済対策」がいかにして成立したのかを述べています。
まずは中曽根首相(当時)の指示を受けて五省庁(経済企画庁、大蔵省、通産省、外務省、農林水産省)の官僚が集まって案文を作るのですが、各省庁の利害が対立してしまい「両論併記」だらけに。
P14~17にその例が引用されているのですが、それを読んでみると「お前は一体何を言ってるんだ?」と突っ込みを入れたくなります。
まあ、ちゃんとした(意見集約できるという意味での)取りまとめ役がいなければこんなものでしょうかね。
【参考文献】
船橋洋一『日米経済摩擦 ―その舞台裏―』岩波書店
【目次】
日米経済摩擦(1)
日米経済摩擦(2)
日米経済摩擦(3)
日米経済摩擦(4)
日米経済摩擦(5)
日米経済摩擦(6)
日米経済摩擦(7)
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