カミュ「唖者」
あらすじ…樽工場で労働者がストライキを起こすが失敗する。労働者のイヴァールは工場に出勤する。
タイトルの「唖者」とは、労働者たちが工場主に口をきかないところを指しています。
賃上げ、もしくは待遇の改善などの成果があればまだしも、イヴァールたちは何も手に入れてはいないのです。
それじゃあ気まずくもなりますな。工場主のラサール氏と労働者たちの間の気まずい雰囲気を読んでいると、なんだかこっちも気まずくなるようです。
【参考文献】
カミュ『転落・追放と王国』新潮社
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