カミュ「唖者」
あらすじ…樽工場で労働者がストライキを起こすが失敗する。労働者のイヴァールは工場に出勤する。
タイトルの「唖者」とは、労働者たちが工場主に口をきかないところを指しています。
賃上げ、もしくは待遇の改善などの成果があればまだしも、イヴァールたちは何も手に入れてはいないのです。
それじゃあ気まずくもなりますな。工場主のラサール氏と労働者たちの間の気まずい雰囲気を読んでいると、なんだかこっちも気まずくなるようです。
【参考文献】
カミュ『転落・追放と王国』新潮社
« 松本清張「逃亡者」 | トップページ | カミュ「客」 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 樋口一葉「この子」(2023.05.16)
- 樋口一葉「わかれ道」(2023.05.15)
- 樋口一葉「うつせみ」(2023.05.14)
- 樋口一葉「ゆく雲」(2023.05.13)
- 樋口一葉「大つごもり」(2023.05.12)
コメント