津原泰水「枯れ蟷螂」
猿渡の子供時代、猿渡と謎の女性ガラさんとの交流を描いたもの。
怪異に遭遇してしまうという猿渡の体質は天性のものらしく、子供時代からそういう「もの」に遭っているということを示しています。
ただ、冒頭の伯父のエピソードを読んでいると、その伯父もそういう体質を持っているのかもしれない、もしそうだとすれば…。
伯父の遺品を整理していたら日記が出てきて、そこにはあの時の謎に迫るこんな不思議な話があった…ということで短篇が一本書けるかもしれませんな。
【参考文献】
津原泰水『ピカルディの薔薇』筑摩書房
【関連記事】
津原泰水(目次)
« 津原泰水「甘い風」 | トップページ | カミュ「不貞」 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 町田康「桃太郎の伝説」(2023.03.19)
- 司馬遼太郎「最後の攘夷志士」(2022.10.14)
- 司馬遼太郎「浪華城焼打」(2022.10.13)
- 司馬老太郎「彰義隊胸算用」(2022.10.12)
- 司馬遼太郎「死んでも死なぬ」(2022.10.11)
コメント