津原泰水「枯れ蟷螂」
猿渡の子供時代、猿渡と謎の女性ガラさんとの交流を描いたもの。
怪異に遭遇してしまうという猿渡の体質は天性のものらしく、子供時代からそういう「もの」に遭っているということを示しています。
ただ、冒頭の伯父のエピソードを読んでいると、その伯父もそういう体質を持っているのかもしれない、もしそうだとすれば…。
伯父の遺品を整理していたら日記が出てきて、そこにはあの時の謎に迫るこんな不思議な話があった…ということで短篇が一本書けるかもしれませんな。
【参考文献】
津原泰水『ピカルディの薔薇』筑摩書房
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