菊池寛「毛利元就」
毛利元就がいかに偉かったのかを、子供向けにわかりやすく書いたもの。子供向けなので、ここで描かれる毛利元就はきれいな毛利元就です。家督相続のゴタゴタで弟(相合元綱)を殺したことや、尼子に偽情報を流して新宮党を粛清させたことなどは一切書かれていません。
ところで、この作品の最初の方で毛利元就の子供時代のエピソードが3つ(家来を赦した話、鶏を襲った狐を成敗しようとした話、厳島神社に参拝した話)語られるのですが、どれも初めて目にしました。
追記:そういえばなぜか三本の矢のエピソードが書かれていませんでしたな。
【参考文献】
講談社文芸文庫編『「少年倶楽部」短篇選』講談社
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