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トーマス・マン「鉄道事故」

あらすじ…2年前に鉄道事故に遭遇したエピソードを語る。

 語り手は最後にこう締めくくっています。

 そう。これが僕の経験した汽車の事故だ。一度はこんな目にあわなければならなかったのだろうね。これで僕は、論理学者は異議をとなえても、そうすぐには二度とこんなことにぶつからないだけの幸運を持っていると思うよ。(P234)

 「一度はこんな目にあわなければ」ってことは、語り手にとって鉄道事故は何かのイニシエーション(通過儀礼)だったのでしょうか。
 それはさておき、「論理学者は異議をとなえても」ということは、少なくとも後半の部分は論理的に間違った理屈であることがうかがえます。滅多に遭わない事故に遭ったのだから、再び事故に遭うことは当分の間はあるまい、というように。

【参考文献】
トーマス・マン『改訳 トオマス・マン短篇集II』岩波書店(絶版)

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