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萩原朔太郎「猫町」

あらすじ…北越地方のKという温泉地に滞留していた時、山中で道に迷ってしまう。そしてどうにかこうにか辿り着いた町は、猫ばかりが住んでいる町だった!

 少々長ったらしい前置きで、作者はモルヒネやコカインを使って「不思議な旅行」(P65)、即ちクスリによるトリップをやり続けていたことを述べています(よい子のみんなはマネしないでね!)。
 そして「もしそれを着想し得ないとするならば、私の現実に経験した次の事実も、所詮はモルヒネ中毒に中枢を冒された一詩人の、取りとめもないデカダンスの幻覚にしか過ぎないだろう」(P70)と予防線を張っています。たしかに、合理的な解釈するならば猫町はヤク中の幻覚でしょうな。
 まあ、宇宙のどこかにそんな猫町があってもいい。更に言うならばクスリの力を使わずに猫町へ行ければなおさらいい。

【参考文献】
東雅夫編『日本幻想文学大全 幻視の系譜』筑摩書房

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