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虎の尾を踏む男達(1945年、日本)

監督:黒澤明
出演:大河内傳次郎、藤田進、榎本健一
英題:The Men Who Tread on the Tiger's Tail
原作:能「安宅」、歌舞伎「勧進帳」
備考:歴史劇

あらすじ…源義経一行は山伏姿に身をやつし、奥州藤原氏のもとへ行こうとする。そして安宅(あたか)の関へさしかかるのだが、それはさながら虎の尾を踏むような心地だった。

 レンタルビデオのDVDで観たのですが、DVDで視聴する際には日本人でも日本語字幕の表示は必須です。能や歌舞伎の節回しや古語が当然のように出てくるし、武蔵坊弁慶を演じる大河内傳次郎のセリフが聞き取りにくいからです。
 ちなみに私は間抜けなことに、最初は日本語字幕が付けられることを知らずに非表示で観てしまい、細かいところがわからずもどかしい思いをしました。
 その後、字幕表示のことを知り、二度目は字幕付きで観賞。これならわかる…いや、それでも歴史・宗教・古文の知識がないと厳しいでしょうなあ。

 ところで、安宅の関越えの話は、
(1)富樫は義経一行だと気付かないで通した。
(2)富樫は義経一行だと気付いていたけど通した。
 という2通りの解釈が旧来から存在します。
 それではこの映画はどちらの解釈を取っているのかというと、作品内で明言されていないものの、どうやら(2)のようです。
 富樫の使者が酒を届けに来た時、使者が強力(ごうりき)に扮した源義経に軽く会釈するシーンがありました。それを観た時に、「あ、やっぱりバレていたな。彼をただの強力だと思っているならそんなことをするはずがないのだから」と感付いた次第です。

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