ミヒャエル・エンデ「能」
“ほのかな暗示”という、この演劇形式の基本要素は、観客の知性と感受性と創造的な想像力とを、当然としてあてにしている。こうして能は観客に最高の敬意を表するのだ。(P208)
私の場合、能を観賞するのではなく、能の台本である謡曲をいくらか読んだという程度なのですが、それでも歴史や宗教等の教養がないと理解するのは難しいと明言できます。能が庶民よりも上流階級に好まれてきたのもむべなるかな。
ところで、ここで述べられている「基本要素」とは、ひょっとしたら「幽玄」のことではないでしょうか。念の為、広辞苑を引いておきます。
ゆう-げん【幽玄】(1)奥深く微妙で、容易にはかり知ることのできないこと。また、あじわいの深いこと。情趣に富むこと。(広辞苑)
【参考文献】
ミヒャエル・エンデ『エンデのメモ箱』岩波書店(目次)
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