マルセル・エイメ「パリのぶどう酒」
「ぶどう酒嫌いのぶどう作り」(P211)フェリシアン・ゲリヨの物語が始まるのかと思いきや、途中でエチアヌ・デュヴィレというパリの小役人(こちらはぶどう酒が飲みたくてたまらない)の話に切り替わり、デュヴィレが戦後の欠乏の中で狂ってゆくさまが描かれています。
最後はこの二人が交差するのかと思いきや…おっと、ネタバレ防止のために伏せておきましょうか。ともあれ、結末部分の「やっつけ感」がなくもない。
【参考文献】
マルセル・エイメ『壁抜け男』早川書房
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