寺田寅彦「団栗」
あらすじ…少女妻が肺結核になった。
この細君はヤンデレのようです。まあ実際に肺病を患っているのだから、「ヤン」の方は確実なのですが。
「あなた、かくしているでしょう、きっとそうだ、あなたそうでしょう」とうるさく聞きながら、余の顔色を読もうとする、その祈るような気遣わしげな眼づかいを見るのが苦しいから「馬鹿な、そんな事はないといったらない」と邪慳な返事で打消してやる。それでも一時は満足することができたようであった。(P38)
このくだりでちょっと萌えました。
【参考文献】
『日本近代短篇小説選 明治篇2』岩波書店
« 夏目漱石「倫敦塔」 | トップページ | 大塚楠緒子「上下」 »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 樋口一葉「この子」(2023.05.16)
- 樋口一葉「わかれ道」(2023.05.15)
- 樋口一葉「うつせみ」(2023.05.14)
- 樋口一葉「ゆく雲」(2023.05.13)
- 樋口一葉「大つごもり」(2023.05.12)
コメント