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『日経エンタテインメント! シネマコレクション』日経BP社

 約2000本のDVDカタログ。
 名前だけは知っている映画の簡単なストーリーを知ることができたり、「この映画にあの人が出てたのか」といった発見があったりと、なかなか興味深く読むことができました。
 ところで、本書には「ヒットメーカーの失敗作50」(P34-41)という記事があるのですが、その中にスタンリー・キューブリック監督の「シャイニング」(P38)がありました。あれが失敗作とは…。

【参考文献】
日経エンタテインメント! シネマコレクション

カレル・チャペック「水男の童話」

あらすじ…水男(かっぱ)の集会が開かれる。

 本作のタイトルでは「水男」と書いて「かっぱ」とルビを振っていますが、訳注によると「原語直訳は『水男』、ヴォドニーク」(P174)とのこと。又、イラストを見ると、河童というより蛙男商会のフロッグマンに近い。
 まあ、「かっぱ」と訳した方が日本人にはしっくり来るか。

【参考文献】
田才益夫訳『カレル・チャペック 童話全集』青土社

カレル・チャペック「小鳥ちゃんの童話」

あらすじ…早朝、小鳥たちがおしゃべりする。

 話中話の構成になっています。話中話を大まかに分類すると、以下の通り。
(1)南の国へ行こうとした雀の話
(2)アメリカへ渡って帰ってきたツバメの話
(3)天使の卵をみんなでかえした話

 この内、(1)と(2)は何やら諷刺めいたところが感じられます。例えば(1)ではスズメの村長が放浪者のスズメに対して、まるで浮浪者対策を施しているようだし、(2)では先進技術を後進地域に導入しようとして失敗したという事例です。作者が小鳥たちの世界に人間社会を投影させているようです。
 更に深読みしようと思えばできないこともないし、(3)については触れてもいないのですが、長くなるのでとりあえずこれくらいにしておきます。

【参考文献】
田才益夫訳『カレル・チャペック 童話全集』青土社

カレル・チャペック「お犬さんの童話」

あらすじ…カレルおじいさんの飼犬・ボジーシェクが、ある夜、森の中で犬のルサールカに遭遇する。

 犬のルサールカ(本作ではルサルカと表記)とは珍しい。いや、この物語は犬(ボジーシェク)の視点で語られているわけだから、犬の目を通して怪異を認識していることになります。だとすれば、その「怪異」が犬の姿を取っていた(犬の姿として把握された)としてもおかしくはありませんな。

【参考文献】
田才益夫訳『カレル・チャペック 童話全集』青土社

大塚楠緒子「上下」

 「夏の日盛りに重い荷馬車を引き、松の木陰に束の間の涼をとる貧しい夫婦者と、彼らが見上げる西洋館の華美な一室で反目する若い男爵夫婦」(P45)を描いたもの。
 貧乏だけど幸福な夫婦と、裕福だけど不幸な夫婦を対照的に描き出しているのが特徴です。あまりにも対照的なのでかえって不自然な感じがしないでもないと思ってしまうのは、複雑な人間関係が出てくる小説(例えば長篇推理小説)を読んできたせいでしょうかねえ。私も擦れたものだ。

【参考文献】
『日本近代短篇小説選 明治篇2』岩波書店

寺田寅彦「団栗」

あらすじ…少女妻が肺結核になった。

 この細君はヤンデレのようです。まあ実際に肺病を患っているのだから、「ヤン」の方は確実なのですが。

「あなた、かくしているでしょう、きっとそうだ、あなたそうでしょう」とうるさく聞きながら、余の顔色を読もうとする、その祈るような気遣わしげな眼づかいを見るのが苦しいから「馬鹿な、そんな事はないといったらない」と邪慳な返事で打消してやる。それでも一時は満足することができたようであった。(P38)

 このくだりでちょっと萌えました。

【参考文献】
『日本近代短篇小説選 明治篇2』岩波書店

夏目漱石「倫敦塔」

あらすじ…夏目金之助(後の漱石)がロンドン塔を探訪する。

 数年ぶりに「倫敦塔」を読んでみると、ヘンリー四世が登場しているのに気付きました。そういえば前回読んだ時にはまだヘンリー四世の知識はなかったから、見過ごしてしまったのでしょう(※)

※ヘンリー四世の知識は、後にシェイクスピアの歴史劇『ヘンリー四世』を読んで仕入れました。

Photo_7
本作にインスピレーションを得て上記のイラストを製作。鳥山石燕をちょっぴり真似ています。

【参考文献】
『日本近代短篇小説選 明治篇2』岩波書店

『WithMusic USEN PROGRAM GUIDE Vol.25』株式会社USEN

 株式会社USENの第49期定期株主総会にて入手しました。
 以前、株主総会で株主の一人が、プログラムガイドの中のJ-POPのコーナーにK-POPが入っているのはおかしい、と指摘していました。チェックしてみると確かにその株主が指摘した通り、J-POPのコーナーにK-POPのアーティストが掲載されていました。と同時に、J-POPとK-POPは別物だし、世間もそう認識しているのだから、おかしいと感じるのは私も賛成だと思ったものだと記憶しております。
 では、今回はどうなっているのか? 本誌をチェックしてみると、ちゃんと分離されていました。P28にJ-POPチャンネルが4つと、P37にK-POPチャンネルが1つです。よかったよかった。

WithMusic USEN PROGRAM GUIDE Vol.25

http://music.usen.com/

アガサ・クリスティー『複数の時計』早川書房

あらすじ…秘書・タイプ引受所から派遣されたタイピストのシェイラは、依頼人の家に向かった。無数に時計が置いてある奇妙な部屋で待っていると、まもなく柱時計が三時を告げた。その時、シェイラは恐ろしいものを発見した。ソファの横に男性の惨殺死体が横たわっていたのだ……死体を囲むあまたの時計の謎に、ポアロが挑む。(裏表紙の紹介文より引用)

 推理小説のレビューを書く際には人物関係図を作ってみる、というのがここ最近の私の行動パターンですが、今回は趣向を変えて地図を作ってみました。謎の男R・H・カリイ殺人事件の周辺地図です。
『複数の時計』地図
 コリン・ラムやハードキャッスル警部が聞き込みをするくだりを読む際に、今どこにいるのかを把握するのに使えるでしょう。

 最後に、今回の私の推理についても述べておくことにしましょう。ネタバレ防止のために詳細は伏せますが、部分的に当てることができました。例えばP92のメモに書いてある「61」は実は○○だってことは、本を逆さまに持たなくたってわかりました。
 しかし、部分的に当てることができたということは、裏返して言えばその他の部分では外していたわけです。例えば現場に多すぎるくらいの複数の時計が置かれていることについて、時間トリックを使ったのではないかと勘繰ったのです。
 どういうことかといいますと…いや、ハズレたんだから詳しく書くまでもないか。

【参考文献】
アガサ・クリスティー『複数の時計』早川書房

アガサ・クリスティー『葬儀を終えて』早川書房

あらすじ…リチャードは殺されたんじゃなかったの――アバネシー家の当主リチャードの葬儀が終わり、その遺言公開の席上、末の娘コーラが無邪気に口にした言葉。(中略)翌日、コーラが惨殺死体で発見される。(裏表紙の紹介文より引用)

 人物関係図を作ろうかとも思いましたが、P5に「アバネシー家の系図」が掲載されているので、これに数名の人物(ランズコム、エントウイッスル、ギルクリスト)を書き加えれば用は足りるでしょう。

 さて、本作は1953年発表の作品であり、1953年といえば第二次世界大戦終結から8年後です。戦争の痕が作品内にも色濃くにじんでいます。

ましてこんな税金の高い世の中じゃ悪かろうはずがない。戦後はかなり切りつめた生活をしなきゃならなかっただろうからな。(P21)

わたくしが喫茶室に失敗したのはちょうど戦争中でございまして、実際ひどい目にあったんでございますよ。(P71)

戦争中、この庭は荒れるがままにまかせていたんです。庭師が二人とも兵隊に取られてしまったものですから。(中略)おまけに賃金はとても高くなりました。(P120-121)

 他にもありますが省略。
 そもそもイギリスは第二次世界大戦の戦勝国です。しかし、戦勝国だからといって戦前の栄華を取り戻せるわけではないということが窺えます。

【参考文献】
アガサ・クリスティー『葬儀を終えて』早川書房

『CHRISTMAS Gift Book』六本木ヒルズ

 P2-7、P10、およびP12-13がハンドブックやネックレスなどの女性向けアイテム、P8-9が男性向けアイテム、P14が子供向けアイテムとなっています。ここから察するに、六本木ヒルズのクリスマス商戦で想定している客層は、主に女性にプレゼントを贈る男性、といったところでしょうか。
 もちろん六本木ヒルズという場所が場所だけに、ある程度経済的に余裕のある人たちという条件も加わりますが。例えば表紙を飾る婦人用腕時計は\1727250-ですからね。

横溝正史『幽霊男』角川書店

あらすじ…いかがわしいヌードクラブ「共栄美術倶楽部」に所属する女が惨殺された。金田一耕助や等々力警部が事件の解決に乗り出すが…。

『幽霊男』人物関係図

 この作品は江戸川乱歩の「風味」が強い。そもそもタイトルの『幽霊男』からして江戸川乱歩っぽいし、浩吉少年が尾行して車のトランクに入る(P78)のは小林少年がよくやる手口だし、劇場で観客が見ている前で犯罪が繰り広げられるのは乱歩の作品ではおなじみです。
 しかも今回、金田一耕助はホテルのボーイに変装します。明智小五郎ならもっとうまく化けるんでしょうが、金田一耕助はその方面のノウハウが不足しているのか、「雀の巣のようなもじゃもじゃ頭」(P111)のままボーイになっています。髪くらい切ってこいよ。

【参考文献】
横溝正史『幽霊男』角川書店

横溝正史『悪魔の手毬唄』角川書店

あらすじ…金田一耕助が岡山と兵庫の県境にある鬼首(おにこべ)村で静養していると、奇怪な連続殺人事件が起こる。

 この作品の舞台となるのは昭和三十年ですが、事件の背後には23年前(昭和七年)に迷宮入りした殺人事件が潜んでいます。23年も経てば人物関係も大きく変わるので、今回は昭和七年と昭和三十年の二種の人物関係図を作っておくことにしました。
 尚、昭和七年バージョンは第一部第一章・第二章での磯川警部の話を元に作成し、昭和三十年バージョンは第一部終了時点で明らかになった情報を元に作成しています。
『悪魔の手毬唄』人物関係図1
『悪魔の手毬唄』人物関係図2
 あと、鬼首村の地図があったらトリック解明の一助にはなるかもしれませんが、面倒臭いのでやめておきます。どうしてもという方は、他を当たるか、自分で作るかしてください。

 最後にどうでもいいことを一つ。恩田幾三のヤリチンぶりが凄い。ほぼ同時期に●人も孕ませるとは…。まるでエロゲーの主人公だ。

【参考文献】
横溝正史『悪魔の手毬唄』角川書店

ふるさと物語(1951年、アメリカ)

監督:アーサー・ピアソン
出演:ジェフリー・リン、ドナルド・クリスプ、マリリン・モンロー
原題:Home Town Story
備考:ドラマ

あらすじ…新聞社の編集長でもあり、上院議員のブレイクは選挙に落選し地元に帰った。2年後の選挙を睨み、ある工場の汚水疑惑に目をつけ……。(パッケージ裏の紹介文より引用)

 マリリン・モンローが出演していなければおそらく観ることはなかったであろう作品。
 ところで、ブレイクは企業叩きの記事を書き続けることで自身の再選へつなげようとするのですが、これは「マスコミは取材で得た情報を報道目的以外に使用してはならない」という倫理に反する行為です。報道目的というより政治目的ですな。

永遠のマリリン・モンロー

鑓の権三(1986年、日本)

監督:篠田正浩
出演:郷ひろみ、岩下志麻、火野正平、大滝秀治
原作:近松門左衛門『鑓の権三重帷子』
英題:Gonza the Spearman
備考:時代劇

あらすじ…表小姓の笹野権三は槍の達人で、唄に歌われるほどの美男子だった。又、彼は同僚の川側伴之丞の妹・お雪とは言い交わした仲だった。そんなある時、江戸で主君のお世継ぎが産まれ、そのお祝いとして茶会が開かれることになるのだが…。

 原作は近松門左衛門『鑓の権三重帷子』ですが、こちらは未読です。とはいえ、近松の作品は何本か読んでいるので、お雪が権三に贈った帯の劇的効果や、桶を使った抜け道の工夫などに、「近松らしさ」を感じることができました。

 ちなみに、この映画に準拠して人物関係図を作ってみました。
Photo_2
 原作だともうちょっと複雑になっているんじゃないかと思いますが、そこは確かめていないので何とも言えません。

 それから、主人公の権三について一言。リア充爆発しろ。

鑓の権三

ダークナイト ライジング(2012年、アメリカ)

監督:クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、トム・ハーディ、アン・ハサウェイ
原題:The Dark Knight Rising

あらすじ…前作「ダークナイト」から8年後、ブルース・ウェインはバットマンを引退し、ヒキコモリ生活を送っていた。しかしゴッサムシティに覆面テロリスト・ベインが現われ…。

 ゴッサムシティの殆ど全ての警官が地下に閉じ込められるという展開はありえない(非番や本部詰めの者などが大勢いるはず)し、彼らが長期間閉じ込められていたにしては出て来た時の身だしなみが良すぎるのも妙ですな。しかしまあ、そういった突っ込みどころを探すのは、野暮ってもんでしょうかね。

 次に、前作との比較を…と思いましたが、前作のジョーカーが凄すぎて、今作のベインが霞んで見えてしまいます。ですので、その辺の比較はせずに、前作と較べて良かった点を一つ挙げておきます。
 前作と較べて良かった点、それは戦闘シーンが明るくなって見やすくなっていたということです。前作は結構暗い戦闘シーンが多かったですからね。

ダークナイト ライジング公式サイト

【関連記事】
バットマン(目次)

Virginia/バージニア(2011年、アメリカ)

監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:ヴァル・キルマー、ブルース・ダーン、エル・ファニング、ベン・チャップリン
原題:Twixt
備考:ゴシック・ミステリー

あらすじ…三流オカルト作家ホール・ボルティモアは自著を売るために訪れた田舎町で、V(ヴィー)と名乗る少女やエドガー・アラン・ポーなどと出会う。

 どこからが現実でどこからが作家の作り話なのか、よくわからなくなってきます。さすがはコッポラ監督といったところでしょうか。

 尚、この映画について深く読み解こうとすれば、私の場合、エドガー・アラン・ポーの諸作品を読み込む必要に迫られてきます。例えば映画の中で言及されている「大鴉(The Raven)」などを、です。
 さすがにそれはしんどいので、今回は表層的な部分、あるいは雰囲気だけを味わうことにしました。深読みは「熱心なファン」の手に委ねます。

Virginia/バージニア

利休(1989年、日本)

監督:勅使河原宏
出演:三國連太郎、山崎努、三田佳子
原作:野上彌生子『秀吉と利休』
備考:時代劇

 千利休と豊臣秀吉の確執を描いたもの。
 有名な歴史的事実なのでネタバレにはならないと思いますが、千利休は最後に、豊臣秀吉に切腹を命じられます。なぜ秀吉が利休に切腹を命じたのかは諸説あって歴史のミステリーとなっています。
 又、その疑問に対してこの映画で提示されている「回答」は、個人的には腑に落ちない感じが残ります。この「回答」の内容についてはネタバレ防止のために伏せておきますが、一つの回答として受け止めておくことにします。

 最後に一つ。
 恥ずかしながら、千利休を演じているのが三國連太郎だということを後で知りました。事前の下調べをせずに観てしまったのもいけなかったのですが、それにしたって主役なんだから観ていて気付けよというハナシなのですが…。

【関連記事】
豪姫

利休

大日本人(2007年、日本)

監督:松本人志
出演:松本人志、竹内力、UA、神木隆之介、板尾創路
備考:モキュメンタリー、コント

あらすじ…高圧電流を体に流して巨大化し「獣」と戦う大日本人・大佐藤を追う。

 最初はモキュメンタリー形式になっているのですが、「獣」との戦闘シーンが増えてくるにつれてコントの予想を呈してきます。特に最後の戦いは…ノーコメントで。
 ひょっとしてこの映画のモキュメンタリーは松本人志コントの壮大な前フリだったんじゃないか? だとすれば、この映画をこれから鑑賞する人は、「大日本人」はコント映画なんだと覚悟しておいた方がいいでしょう。

大日本人公式サイト

屋根裏の散歩者(1976年、日本)

監督:田中登
出演:宮下順子、石橋蓮司、渡辺とく子、夢村四郎、中島葵
原作:江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」「人間椅子」
備考:R-18、日活ロマンポルノ、江戸川乱歩猟奇館

あらすじ…ニートの郷田三郎はアパートの天井裏から住人たちの生活を覗き見していた。ある時、郷田は貴婦人が部屋でピエロと情交しているのを覗いていたが、彼女は天井の穴から覗く目に気付き…。

 どいつもこいつも、揃いも揃って変態ばかりという狂った作品。観ているこっちまでおかしくなりそうです。

 ちなみに、人間椅子の椅子は、成人男性が入るには小さすぎる(背もたれが薄すぎる)気がするのですが、おそらく予算の都合上あれぐらいしか用意できなかったのでしょう。

 それから、この映画のラストは爆発オチならぬ大地震オチになっています。東日本大震災の記憶が生々しい我々には成しえないであろうオチの着け方には目を瞠ります。

【関連記事】
江戸川乱歩(目次)

死霊のはらわたIII キャプテン・スーパーマーケット ディレクターズ・カット版(1993年、アメリカ)

監督:サム・ライミ
出演:ブルース・キャンベル、エンベス・デイヴィッツ、マーカス・ギルバート
原題:Army of Darkness
備考:ホラー

あらすじ…前作(死霊のはらわたII)で中世ヨーロッパへ飛ばされてしまったアッシュは、元の世界へ戻るべく『死者の書(ネクロノミコン)』を取りに行くが、その際に呪文を間違えてしまい、死者の軍団が地上に出現してしまう。

 前2作がいずれも山荘という狭い空間で物語を展開していたのに対して、今作は中世ヨーロッパを舞台としており、遥かに広大なスケール(および時代劇をやるだけの潤沢な予算)があることがわかります。
 これは個人の好みにもよりますが、私は前2作のように貧乏臭い方が死霊のはらわたシリーズにはお似合いだと思いますな。

【関連記事】
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死霊のはらわたII

死霊のはらわたIII

マシンガン・パニック 笑う警官(1973年、アメリカ)

監督:スチュアート・ローゼンバーグ
出演:ウォルター・マッソー、ブルース・ダーン、ルイス・ゴセットJr.、アルバート・ポールセン
原題:The Laughing Policeman
原作:マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー『笑う警官』(<マルティン・ベック>シリーズ)
備考:サスペンス

あらすじ…ある日、バスで銃乱射事件が発生。被害者の中にエバンス刑事がいて、彼は休暇中に単独で2年前の事件を追っているらしかった。

 最初に断わっておきますが、私は<マルティン・ベック>シリーズは未読ですし、当然ながらこの映画の原作も未読です。よって、原作との比較はせず、そちらの作業は誰か他の人、例えばミステリマニアに任せます。

 さて、この映画を一回観ただけでは全ての人物関係を把握するのは困難でした。というわけでもう一度観賞して人物関係図を作ってみました。尚、ポン引きや暴走族、検事などの「枝葉末節」は省略しています。

マシンガン・パニック人物関係図

 それから冒頭の尾行について。尾行される方は刑事の尾行に気付いているし、尾行している方も相手に気付かれていることをわかった上で尾行しています。要するに尾行はバレバレなのですが、尾行による精神的圧迫で相手に尻尾を出させようというのかもしれません。まあ、実際にはわざと…おっと、さすがにこの先は伏せておきます。
 ちなみに、このような精神的圧迫の手法は、後の方でジェイク・マーティン刑事(及びレオ・ラーセン刑事)が、ある人物に対して行なっています。詳しく書くとネタバレになるのでこれまた伏せますが、泥臭いと言えば泥臭い。

マシンガン・パニック 笑う警官

横溝正史『三つ首塔』角川書店

あらすじ…令嬢・宮本音禰のもとに、百億円の遺産相続話が舞い込む。そんな中、伯父・上杉誠也の還暦祝いの会場で三重殺人事件が起こる。

 とりあえず第一回佐竹家親族会議までに判明した人物関係を図にまとめてみました。
三つ首塔

 ところで、この作品では「百億円の遺産」が物語の鍵(というより事件の動機)になっているのですが、当時(昭和30年)と今(平成25年)とでは物価が違います。では、当時の百億円を現代の貨幣価値に換算するといくらぐらいになるのでしょうか。ちょっと調べてみました。
 人事院の「国家公務員の初任給の変遷(行政職俸給表(一))」によると、昭和30年の国家公務員の大卒初任給は8700円であり、平成25年では181200円となっています。約20.8倍です。これを目安とするならば、当時の100億円は2080億円もの価値を持つことになります。
 2080億円ですか…。殺人を正当化するわけではありませんが、これじゃあ血の川が流れるのも無理はない。とはいえ、こんな途方もない数字を出されると、かえって嘘臭いと思えてしまいます。

【参考文献】
横溝正史『三つ首塔』角川書店

横溝正史「蝙蝠と蛞蝓」

あらすじ…湯浅順平は同じアパートに住む蛞蝓(なめくじ)のような女・お繁と、蝙蝠(こうもり)のような男・金田一耕助が気に食わず、彼らを題材にした小説を書く。自分が蛞蝓女を殺してその罪を蝙蝠男になすりつけるというものだ。だが、実際にお繁が殺され、順平は窮地に陥る。

 金田一耕助は殺人防御があまりうまくないと言われています。例えば『八つ墓村』では犯人の目星が早い段階で付いていたにもかかわらず、ズルズルと殺人事件を続発させています。
 この作品ではどうかというと、ネタバレ防止のためにボンヤリした言い方をしますが、一人は防いでいるもののその隙に別の一人を殺されています。殺人防御には半分成功して半分失敗した、といったところでしょうか。

【参考文献】
横溝正史『死神の矢』角川書店

横溝正史「死神の矢」

あらすじ…考古学者の古館博士が愛娘・早苗の婿選びに弓勢くらべを開催することに。金田一耕助はこのイベントに立ち会うが…。

 まずは人物関係図をどうぞ。
「死神の矢」人物関係図
 結論から先に言うと、犯人を当てるのはそんなに難しいことではないと思います。かく言う私も、細かなトリックはさておいて、とりあえず犯人を当てることができましたから。

 ところで、金田一耕助といえば殺人防御が苦手らしいのですが、三田村文代追悼公演(第十六章)での○○殺しは明らかに防ごうとしていないような気がします。まあ、おそらくは××の逮捕(および自殺)を防止するのに集中していたんでしょう。
 尚、○○・××と名前を伏せたのは、クライマックスのネタバレ防止のためです。悪しからず。

【参考文献】
横溝正史『死神の矢』角川書店

トーマス・マン「なぐり合い」

あらすじ…ヤッペとド・エスコバアルがなぐり合いをするというので、主人公の少年は友人のジョニイ・ビショップとユルゲン・ブラットシュトレエムと一緒に見に行く。

 なかなか戦闘シーンが始まらず、人物描写が続きます。そしていざ闘いが始まってみると…おっと、この先は伏せておきます。
 ところで、このなぐり合いにおいてジョニイ・ビショップは比較的冷静に解説を加えています。こういう解説役がいるのはありがたいのですが、一体どこで格闘の知識を手に入れたんだ?

【参考文献】
実吉捷郎訳『改訳 トオマス・マン短篇集II』岩波書店(※絶版)

『THERAPY Vol.109 2013 October』JMA・アソシエイツ

 おそらくスピリチュアル系のフリーペーパー。
 エンジェルカード・オラクルカードなるものが登場します。軽くピックアップしただけでも…

認定エンジェルカードリーダーTM・オンラインコース開講中(P5)
大天使ガブリエルの奇蹟(P38)
インディゴエンジェル・オラクルカード(P44)
オラクルカード取扱書店(P64)

 まだまだありますが割愛。
 ところで、このエンジェルカード・オラクルカードについて少々調べてみたところ、どうやら占いのツールのようです。タロットカードみたいなものかと思っていたら、本誌にもタロットの記事「スキップ・スワンソンのマルセイユタロット講座」(P22)なんてものがありました。
 このテのものに詳しい人ならばこれらのカードの違いをうまく説明できるのでしょうが、あいにく私はそうじゃない。ですので、これ以上立ち入ったことは述べないことにします。
 ちなみに天使ならば描いたことがありますよ。エンジェルカードのイラストに較べれば段違いに稚拙ですが。
パンの墓碑
 尚、この画像の掲載元の記事はこちら。

【参考文献】
THERAPY Vol.109 2013 October
『THERAPY Vol.109 2013 October』JMA・アソシエイツ

『寺がーる 第三号』浄土宗和田寺

 お寺が発行しているフリーペーパー。たったの8ページと非常に薄いです。
 ちなみに裏表紙は永観堂の見返り阿弥陀仏のイラストなんですが…ヘタウマというやつなんでしょうかね。

寺がーる

『おさんぽ神保町 No.16 2013 10/1』おさんぽ神保町編集部

 特集記事は「第23回 神保町ブックフェスティバル」(P3-5)。今年(平成25年)の神保町ブックフェスティバルは11月2日~4日開催。
 ブックフェスティバルでは様々な出版社がワゴンを出して販売するのですが、実際に足を運んで観察してみると、例えばSF作品のワゴンの前は立錐の余地がないほど混雑しているのに対し、化学の専門書を並べたワゴンの前には殆ど人がいなかったりします。

おさんぽ神保町

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