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谷川俊太郎「言葉」

 東日本大震災によって言葉というものが変わった、と詠んだ詩。

言い古された言葉が
苦しみゆえに甦る
哀しみゆえに深まる
新たな意味へと
沈黙に裏打ちされて
(P9)

 この一説を読んで、私は「絆」という言葉を想起しました。東日本大震災を語る際に「絆」が盛んに使われて、寧ろ使われすぎて今では陳腐な語にさえなっていなくもないのですが、そんな「絆」は、3・11前と後とでは意味合いに違いが出ているようです。
 では、どう変化したのか? 「絆」の場合で言うならば、家族の絆・チームの絆から、社会の絆・日本の絆へと、絆の適用範囲が広がったように感じます。
 話をちょっと詩の方へ戻すと、そもそも作者はこの詩の中でその「言葉」は「絆」だと述べていないし、この短い詩の中に「絆」の語は一つも入っていません。ただ単にわかりやすい例として持ち出してみただけです。

【参考文献】
『それでも三月は、また』講談社

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