モーパッサン「あな」
あらすじ…傷害致死で起訴されたレオポル・ルナールが裁判の席で事件を語る。曰く、いつも行っている釣りの穴場があるのだが、ある時そこへ行くと先客の夫婦が占拠していた。仕方なく近くで釣り糸を垂らすのだが…。
ルナールの話は脱線しまくるので、裁判長が「こらこら早く事実を申し立てんか」(P39)とたしなめています。又、自分の妻(メリ)の悪口(例:あばずれ、こん畜生、鼬よりも悪いことをしやがる)も言っていますが、こいつはノロけているんだなとわかります。
舞台が法廷であり、しかも人が一人死んでいるというのに、緊張感があんまりないようですな。
【参考文献】
モーパッサン『雨傘 他七篇』岩波書店
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