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松岡和子訳『ヘンリー四世 全二部 シェイクスピア全集24』筑摩書房(2)

あらすじ…父の死後、ハルはヘンリー五世として期待を背負って国王の座につく――。(裏表紙の紹介文より引用)

 フォルスタッフについて書こうかとも思いましたが、巻末の「訳者あとがき」(P443-453)と河合祥一郎の「解説」(P454-460)で色々と書かれているから、フォルスタッフはそちらに譲ることにして、私は別のことについて述べます。

 第一部ではホットスパーという「ライバル」が立ち塞がりましたが、第二部になるとホットスパーほどキャラの立った敵はいなくなります。まあ、あんなに濃いキャラは一人で充分か。
 尚、第一部のクライマックスはシュルーズベリーの戦いとなっていますが、第二部のクライマックスとなると…。一応、ゴールトリーの森の戦い(第四幕第一場、第二場)はありますが、ヘンリー四世もハル王子も参戦していないことからこれではありますまい。だとすると、ヘンリー四世の死去(第四幕第四場、第五場)がクライマックスですかね。

【参考文献】
松岡和子訳『ヘンリー四世 全二部 シェイクスピア全集24』筑摩書房

【目次】
ヘンリー四世(1)
ヘンリー四世(2)

松岡和子訳『ヘンリー四世 全二部 シェイクスピア全集24』筑摩書房(1)

あらすじ…ヘンリー四世の治世は貴族の叛乱と鎮圧に明け暮れた。そのかたわらで放蕩息子の王子ハルは、大酒飲みのほら吹き騎士フォルスタッフとつるんで遊び歩くが、父の忠告に一念発起し、宿敵ホットスパーを討ちとる。(裏表紙の紹介文より引用)

 『ヘンリー四世』は全二部作で、第一部は1403年のシュルーズベリーの戦いまでとなっています。劇中でハルがホットスパーを討ちとるのはこの戦いにおいてですから、裏表紙の紹介文で既に第一部の結末を書いていることになります。

 それはさておき、今回はホットスパーの年齢について少々。
 第三幕第二場でヘンリー四世がハル王子に説教するくだりで、ホットスパーについて、

 年齢から言えばお前と大差ないにもかかわらず(P132)

 と述べており、劇中ではハルと同様の若者という設定になっています。しかし、巻末の「『ヘンリー四世』関連年表」(P466-468)によると、史実では

ホットスパー…1364年生まれ
ヘンリー四世…1367年生まれ
ハル王子………1387年生まれ

 となっています。つまり、本来ホットスパーはハルと同世代なのではなく、寧ろその父であるヘンリー四世と同世代(3歳差を同世代と見なすならば、だが)だったわけです。
 愚考するに、この歴史劇においてホットスパーをハル王子と同世代に持ってくることによって、ホットスパーはハル王子のライバルという位置付けを得ているようです。

【参考文献】
松岡和子訳『ヘンリー四世 全二部 シェイクスピア全集24』筑摩書房

【目次】
ヘンリー四世(1)
ヘンリー四世(2)

『トオカマチ★ウェブ ORADOKO MAGAZINE Vol.13 2013.8-2013.9』エフエムとおかまち

 新潟県のFM放送局「エフエムとおかまち」がプロデュースするフリーペーパー。巻末のP23にはこのラジオ局の番組表が掲載されています。
 さて、特集記事は「肉料理特集」(P3-5)で、飲食店の肉料理をこれでもかとばかりに紹介しています。チャーシュー、手羽先、スタミナ丼、ホルモン、ステーキ定食、…。う~ん、見ているだけでも胃もたれしそう…なんて思っている私は夏バテしてしまうんでしょうねえ。

トオカマチ★ウェブ ORADOKO MAGAZINE Vol.13 2013.8-2013.9

http://www.oradoko.jp/

『うまっ!いわて県央エリアガイド』岩手県観光協会

 岩手県県央エリア(葛巻町、岩手町、八幡平市、滝沢村、雫石町、盛岡市、矢巾町、柴波町)及び秋田県鹿角市・小坂町の観光ガイド。
 表紙右上に、ゆるキャラと思しきものがいますが、本誌の中にはこのキャラについての解説はありませんでした。そこでちょっと調べてみると、こいつは「わんこきょうだい」の「とふっち」らしいです。ちなみに他の兄弟たちも本誌の別の場所にて登場しています。

うまっ!いわて県央エリアガイド

http://www.iwatetabi.jp/

『京王沿線 三古刹めぐり』京王

 京王沿線にある三古刹「高尾山薬王院」「高幡不動尊」「深大寺」を巡って応募スタンプを押してプレゼントをゲットしよう、というパンフレット。商品は土産セット2000円分や御朱印帳など(いずれも抽選)で、応募締切は9月5日。
 この三古刹の内、私は高尾山薬王院と深大寺に行ったことがありますが、どちらもまともに見て回ると軽く一日は潰れますのでご注意を。強行日程で一日に複数箇所へ行けないことはない…かもしれませんが、古刹を堪能するならしっかり時間を取っておきたいものです。

京王沿線 三古刹めぐり

『Ooedo LIVING 2013.7 No.14』サンケイリビング新聞社

 「都営交通ライフスタイルガイド」(P1)と銘打ったフリーペーパー。特集記事は「都心の夏遊び」(P2-3)と題して都内の水族館(すみだ水族館、サンシャイン水族館、エプソン品川アクアスタジアム)や東京湾クルージングなどを紹介。これらは涼しそうです。
 でも、その中に東京シティ競馬(P2)があるのはなぜなんだろう? あ、でも、写真を見るとナイターだから、昼間よりは涼しいでしょうな。

Ooedo LIVING 2013.7 No.14

『いっとく 2013 7月→9月』東京都交通局

 表紙を飾るのは東京タワー水族館。
 私は東京タワーには行ったことがあるものの、水族館の方へは入ったことがないのですが、本誌によると「魚種は日本最大級の観賞魚専門水族館」(P17)とのこと。観賞魚かあ…。

いっとく 2013 7月→9月

『よこての物産』秋田県横手市物産団体連絡協議会

 秋田県横手市の物産カタログ。
 『横手じゃらん』でも取り上げられていた「横手やきそば」が、本カタログでもバッチリ紹介されています(P11-13)。ちなみに、稲庭うどんもあったりします(P16-17)。
 見てたらお腹すいてきたなあ…。

よこての物産

参議院選挙(2013年)結果報告(2)

 今回は東京都選出について。
7月22日付日経新聞夕刊6面

 このブログにて取り上げた8名の内、なんと山本太郎が4位当選を果たしています。正直言ってイロモノの泡沫候補と見くびっていましたが、それは誤りであったと認めます。
 ちなみに、他の7名は安定の落選。下から数えた方が早い連中ばかりですな。
 尚、最下位は西野貞吉(この人はたしか、給与の現金支給化を訴えていた人でしたっけ)。で、次が唯一神・又吉イエス。どうやら唯一神は、給与の現金支給化に対してのみ、勝利を収めたようです。

参議院選挙(2013年)結果報告(1)

 選挙期間中、このブログにて選挙公報を取り上げましたので、選挙の結果報告を述べたいと思います。尚、選挙結果の資料には7月22日付の日本経済新聞夕刊を使用させていただきました。

 まず、今回は比例代表について。
 参議院(比例代表選出)議員選挙選挙公報(2013年)(1)にて、新党大地と緑の党が比例から9人も立候補していることを取り上げ、「大丈夫か?」と思ったのですが、結果はどちらも全滅。やっぱり大丈夫じゃなかったです。
 とはいえ、生活の党、みどりの風、幸福実現党も軒並み全滅しており、社民党は全滅こそ免れたもののたったの1議席を獲得したのみと、惨敗を喫した小規模政党はたくさんあります。
 ちなみに日本維新の会は昨年の衆議院選挙ほどの勢いはなくなり、民主党は大規模政党だから全滅はありえなかったものの大敗しています。

参議院(東京都選出)議員選挙選挙公報(2013年)(8)マック赤坂

マック赤坂
 今回の選挙の政見放送ではマハトマ・ガンジーのコスプレをして、憲法9条改正反対を訴えていました。なるほど、あのコスプレは選挙公報の「恒久平和」の項にある「非暴力非協力」と通じているのか。

 それはさておき、今回取り上げるのは「接客革命」について。

(1)ホテル・レストラン・受付等の接客スタッフに「スマイル」トレーニングする

 この辺はまあいい。スマイル党総裁にふさわしい仕事ですから。しかし問題はその次です。

(2)スマイルができない接客スタッフは「接客ロボット」に代える
(3)ロボットレストランの普及

 日本のロボット技術は優秀ですが、まだ接客するレベルには達していません。よしんばそんな接客ロボットが開発されたとしても、どうせ高額すぎて手が出ませんぜ。
 どうやら赤坂氏は、この点において時代を先取りしすぎているようです。

参議院(東京都選出)議員選挙選挙公報(2013年)(7)西野貞吉

西野貞吉(にしのていきち)
 景気・雇用対策として、消費税の廃止と「給与の現金支給化」を訴えています。
 消費税の廃止はともかくとして、「給与の現金支給化」がなぜ景気・雇用対策になるのかというと、西野氏は「現金を手許に置かないことで消費の停滞が起こっていると考え」、「人間の心理とは非常にシンプルなもので、目の前に現金があれば嬉しくなり、使用したくなってしまいます。つまり給与の現金支給化で消費が拡大し、経済の活性化に繋がります」と説いています。
 手許に現金があればあるだけ使ってしまうという人は、いるにはいます。宵越しの銭は持たない、という人ですね。
 でも、そんな人は一部であって、堅実に貯金をしている人だっているわけで、そういう人たちは現金支給化されても、以前と同様の堅実な消費しかしないでしょう。
 又、あればあるだけ使ってしまう人の中には、預金残高をスッカラカンにしていたり、借金さえしている者もいるわけで、そういう人たちの場合は元から目いっぱい消費(浪費?)しているので、使う金額は変わらないんじゃないかと思います。
 従って、「給与の現金支給化」による消費増は限定的だと私は考えます。

参議院(東京都選出)議員選挙選挙公報(2013年)(6)中松義郎

中松義郎(ドクター中松)
 選挙公報に書いてあるキャッチコピーが、

 諦めないから失敗しない The man, last standing

 とのこと。そういえば中松氏は選挙に出馬しては落選し、出馬しては落選し…を繰り返しています。まるでそのさまは、

(政治家になるのを)諦めないから(政治家になるのに)失敗しない(と言える)

 と言っているように感じました。まあ、これは飽くまで私の勝手な想像ですので、本当のところはどうだかわかりませんが。

参議院(東京都選出)議員選挙選挙公報(2013年)(5)マタヨシ光雄

マタヨシ光雄(又吉イエス)
 自らを唯一神と称しているものの、選挙では軒並み落選している人です。
 さて、今回の選挙公報では、冒頭から「日本経済について述べたい」と、経済問題について語っています。さすがは世界経済共同体党の代表といったところか。
 それでは又吉氏の経済政策はどんなものかというと、以下の通り。

(1)製造業の大企業に業種別連盟を、中小企業に業種別組合をつくる。
(2)その上に大企業連盟、中小企業組合をつくり、総本部は経済産業省に設置。
(3)その組織の中で経済研究、経済開発、資金、技術、人事等を協力・融通できるようにする。

 これって管理経済になるんじゃないですか。しかも、これだと経済産業省が超巨大組織になってしまいます。いいのか!?

参議院(東京都選出)議員選挙選挙公報(2013年)(4)犬丸かつこ

犬丸かつこ
 この人はとにかく「不正選挙」にお怒りのようです。

 「不正選挙」はない という人へ、ないという証明をしてください。ないという証明がなされれば、私は潔く引き下がります。

 この「ないという証明」は、いわゆる「悪魔の証明」というやつで、証明するのはまず無理です。寧ろ「不正選挙はある」という証明をした方がいいんじゃないか…と思ったら、

 現在、最高裁に「上告中」である。

 とのこと。それじゃあ裁判に訴えている犬丸氏に立証責任がありますな。

(追補)選挙公報だけでは「不正選挙」の具体的な内容が不明だったので政見放送をチェックしたところ、福岡の選挙区で投票箱が消えた云々と語っていました。

参議院(東京都選出)議員選挙選挙公報(2013年)(3)山本太郎

山本太郎
 あれ? この人は放射能が怖くて東京から大坂へ移住したんじゃなかったっけ。いつの間に東京に舞い戻ってきたんだ。

 それはさておき、選挙公報の左端に「●選挙資金の寄付にご協力を●」とあり、郵便振替の口座番号が記されています。そういえば山本氏が品川駅で演説していたのを見かけた時、傍でカンパを募っていましたな。
 よほど金がなくて困っているんじゃないかと推測します。

参議院(東京都選出)議員選挙選挙公報(2013年)(2)森純

森純(もりきよし)
 この人の公約を簡潔に要約すると、「象徴天皇制を廃止して大統領制を樹立する」ということです。
 尚、「日本では誰が国家元首か全くはっきりしない」と述べていますが、ちょっと待て。我が国の国家元首は天皇陛下ですぞ。その点では私と森氏との認識は全く異なります。
 又、「国民主権を掲げる以上大統領が国家元首になるべきである」とも述べていますが、それじゃあイギリスやスペインなどの、民主主義体制でなおかつ君主制が存在する国はどうなるの?

 最後にどうでもいいことを一つ。選挙公報の左端にメールアドレスが記されているのですが、なぜか手書きです。

参議院(東京都選出)議員選挙選挙公報(2013年)(1)松本みのる

松本みのる
 海浜多目的高層マンションなど突っ込みどころがありますが、今回ここで取り上げるのは以下の文章です。

国民一人が1万円を拠出する×1億人=1兆円となる。
 30年で30兆円のビジネスモデルの完成です。

 いやいや、それはビジネスモデルじゃなくてただの増税です。しかも、一人1万円と定額ということは、いわゆる人頭税じゃないですか。
 そもそも復興特別所得税など各種負担が既にあるんですが…。

参議院(比例代表選出)議員選挙選挙公報(2013年)(3)

 今回取り上げるのは民主党。

 暮らしを守る力になる。
 民主党は再生の第一歩を、文字通り地域を歩くことからはじめました。そこで出会ったのは、ニュースからは聞こえてこない、小さな声、心からの切実な声。数か月に渡る行脚で、私たちが思いを新たにしたのは、「生活者の側に立つ」という原点でした。

 行脚して国民の声を聞く、それは結構なことです。生活者の側に立つ、それも結構なことです。それじゃあ、その上で具体的にはどんな政策を推進するの?…と思って調べてみたら、少なくともこの比例の選挙公報には具体的な政策は何一つ書かれていませんでした。
 他党が限られたスペースの中で工夫を凝らしながら政策をアピールしているのと較べると、物足りない感じがします。
 この一事を以て推測するに、どうやら民主党はまだまだリハビリ中のようです。

参議院(比例代表選出)議員選挙選挙公報(2013年)(2)

 日本維新の会の代表の顔写真を御覧下さい。

石原慎太郎

 石原慎太郎(80歳)…、随分昔の写真を使ってるじゃないですか。最近の写真だと老け込みすぎていてイメージがよろしくないとでも?

 ちなみに、もう一人の共同代表であるはずの橋下徹大阪市長の顔写真は掲載されていません。名前すらない。
 これは部外者の勝手な推測ですが、従軍慰安婦発言のゴタゴタで橋下氏の人気が低下したので、「維新の橋下隠し」が行われたのでしょうかねえ。

参議院(比例代表選出)議員選挙選挙公報(2013年)(1)

 近所の図書館で入手しました。
 尚、「参議院(東京都選出)議員選挙選挙公報」も同時に入手しましたが、長くなるので項目を改めて書くことにして、今回を含めて3回くらいは比例のみに限って述べさせていただきます。

 まず最初に気付いたのは、新党大地から9人も立候補していることです。これは幸福実現党(3人)の3倍、生活の党(6人)の1.5倍です。
 余計なお世話かもしれませんが、風が吹いているわけでも強大な組織票(例えば創価学会のような)を固めているわけでもないのに、小規模政党がそんなに立候補させちゃって大丈夫なんでしょうか。
 そんなことを考えながら他党をチェックしていたら、緑の党も同じく9人が立候補していました。緑の党よ、お前もか。

『ふるさとアンテナショップめぐりキャンペーン』

 東京都内のアンテナショップのガイド。
 私は表参道の新潟県アンテナショップ「新潟県ネスパス」と新宿の宮崎県アンテナショップ「新宿みやざき館KONNE」に行ったことがあります。
 ただ、このパンフレットの地図を見ると、日本橋から銀座、有楽町、新橋にかけての一帯に数多くのアンテナショップがあるようです。数を稼ぐなら(たくさんのアンテナショップを巡るなら)そちらの方へ行くのがいいでしょう。
 ちなみにキャンペーンというのはスタンプラリー(抽選で賞品が当たる。8月31日まで)のことで、アンテナショップで500円以上の買い物をするとスタンプを1個押してくれるとのこと。だとすると、応募に最低限必要な「3スタンプコース」でさえも1500円以上+切手代+交通費はかかるという計算になりますな。

ふるさとアンテナショップめぐりキャンペーン

『るるぶ特別編集 熊谷』

 埼玉県熊谷市の観光ガイド。
るるぶ特別編集 熊谷

 ゆるキャラ「ニャオざね」が表紙だけでも三体も登場しており、本誌の中でもそこかしこに出てきます。数えてみたら表紙も含めて16体(※)もいました。あちこちで引っぱりだこですな。
 でも、熊谷は暑いところだから、ニャオざねの中の人はさぞ大変でしょうなあ。

※かく言う私もクソ暑い中で調べたので、数え間違いがあるかもしれません。その場合はご容赦下さい。

『横手じゃらん』

 秋田県横手市の観光ガイド。
横手じゃらん

 表紙上部右側に、何やらゆるキャラっぽいのが見えます。本誌P3の解説によると、これは横手やきそばPRキャラ「やきっピ」です。
 ところでこの「やきっピ」は頭部から両手両足が生えています。これは妖怪「五体面」の特徴と一致しており、まさか彼女は五体面の一族なのか…などと、どうでもいいことを考えてしまいます。

『松本 EV CAR じゃらん』松本商工会議所

 長野県松本市の観光ガイド。タイトルに「EV CAR」とあるのは電気自動車のことで、これをレンタルして松本市内を観光して下さいと言っているようなものです。
 地図を見ると、松本城などは駅から近いからいいとして、白骨温泉や上高地などとなると鉄道は通っていないから、そのあたりは車で行くことになります。まあ、有名な温泉地ならバスぐらいは通っているでしょうが、あいにく本誌にはバスの情報は載っていません。

松本 EV CAR じゃらん

『東急大井町線散策』世田谷区産業振興公社

 東急大井町線各駅(二子玉川から自由が丘まで)のガイド。
 今回取り上げるのは「等々力渓谷」(P8)。数年前の夏、私はクソ暑い中をヒーヒー言いながら等々力渓谷へ行ったことがあるのですが、渓谷に入ると涼しさのあまり体が寒気を感じてしまったほどでした。もっとも、涼しいといっても相対的な涼しさであり、しかも湿度は高いので、歩くと再び汗が出ましたっけ。

『東急大井町線散策』世田谷区産業振興公社

http://www.setagaya-icl.or.jp/

『映画・TVのロケ地 松本』松本観光コンベンション協会

 長野県の松本のロケ地ガイド。
 ドラマや映画のロケ地で使われた事例が豊富に掲載されており、私が観た作品はないかと探してみたところ…ああ、ありました。映画「ラストゲーム 最後の早慶戦」で馬場家住宅が使われていますな。

http://www.matsumoto-tca.or.jp/

ニコラ・ヴェルト『ロシア革命』創元社

 1917年の2月革命から10月革命までを描き、巻末の資料篇にレーニンの「蜂起の技術」(P157-159)などを載せています。
 本書を読んでみると、ロシア革命の混乱ぶりがわかります。そもそも革命には混乱がつきものですが、「2月革命は自然発生的に起こった」(P31)だけにそれがより一層ひどいものになっています。詳細は本書に譲りますが、例えばスハロフの『回想録』によると、ソヴィエトの執行委員会は、「会議そのものにどんな規律もなく、常任の議長もいなかった」、「また常任の書記もおらず、会議の議事録もつくられなかった」(いずれもP135)という有り様だったとのこと。
 では、「ボリシェヴィキによって綿密に準備された」(P113)10月革命はどうだったのかというと、クーデター自体は大した抵抗を受けなかったことから成功したと言えますが、その後も内戦などで混乱は続きます。

 そして著者はこう述べています。

 暴力、内戦、農民戦争、圧政、飢饉の連続だった1918年から22年は、1914年(※)にはじまった危機的状況の「延長の時期」だったといえるだろう。幻想とあいまいさと誤算をもたらした1917年の革命は、そのあいだのひとつの道しるべにすぎなかったのである。(P130)

 そこまで言うか。

※引用者注:1914年は第一次世界大戦が勃発した年であり、ロシア革命の背景には第一次世界大戦による疲弊があったことは見逃せない。

【参考文献】
ニコラ・ヴェルト『ロシア革命』創元社

木下杢太郎「天草四郎」

あらすじ…森宗意軒と千束善右衛門は、天草甚兵衛の息子・天草四郎をキリシタンの救世主に担ぎ上げて反乱を起こそうと考え、四郎の教育係として山田右衛門作を付けることにする。

 キリシタン用語が頻出するのでご注意を。例として、一つ引用してみます。尚、太字がキリシタン用語です。

右衛門作「誠に信じ奉る。万事に叶ひ、天地を造り給ふでうす・ぱあでれを。また其の御独子、我等が御主ぜずす・きりしとを。是れ即ちすぴりつ・さんとの御奇特を以て宿され給ひて、ぴるぜん・まりやより生れ給ふ。ぽんしよ・ぴらとが下に於て呵責を受けこらへ、くるすに懸けられ、死し給ひて、御棺に納められ給ふ。大地の底へ下り給ひ、三日目に蘇り給ふ天に上り給ひ、万事に叶ひ給ふでうす・ぱあでれの御右に備り給ふ。それより生死の人をお糾し給はむ為めに天上り(原文のママ)給ふべし。すぴりつ・さんちかとうりかにておはしますさんた・えくれじやを誠に信じ奉る。さんとす皆通用したまふ事を、科の御赦を、肉体よみがへるべきことを、終なき命を誠に信じ奉る。あめん。」(P100-101)

 おわかりいただけたでしょうか?
 島原の乱の際、反乱軍がたてこもる島原城に潜入した忍者が、島原方言とキリシタン言葉とで彼らが何を言っているのかサッパリわからなかったという話が残っていますが、この作品では島原方言こそないもののキリシタン言葉は多いので、そういう雰囲気の半ばは味わえるかもしれません。

 最後に、ここで使われたキリシタン用語の意味を簡単に記しておきます。

でうす・ぱあでれ…父なる神。
ぜずす・きりしと…イエス・キリスト。
すぴりつ・さんと(さんち)…聖霊。
ぴるぜん・まりや…処女マリア。
ぽんしよ・ぴらと…ポンテオ・ピラト。ユダヤの総督で、イエスを処刑した。
くるす…十字架。
かとうりか…カトリック。
さんた・えくれじや…聖キリスト教会。
さんとす…聖人たち。
あめん…アーメン。

【参考文献】
木下杢太郎『南蛮寺門前・和泉屋染物店 他三篇』岩波書店

木下杢太郎「柳屋」

あらすじ…天正三年初夏、京の商人・柳屋甚兵衛は次男・巳之吉の祝言を盛大に執り行なっていた。だが、隣の南蛮寺がそれに対抗するかのように鐘を突き鳴らしたりなどしてうるさい。そこで報復してやろうとするが…。

 人物関係は以下の通り。

「柳屋」人物関係図

 短篇作品なので登場人物は多くはありませんが、気を抜いて読んでいると混乱するかもしれないので作ってみました。

 又、登場人物たちのセリフの中に「村井殿」や「和田殿」といった名前が出てきますが、歴史の知識がないと誰のことをいっているのかわからないと思われます。ということで、とりあえずわかった部分だけでもここに書いておきます。

村井殿(P136)…村井貞勝。織田信長の家臣で、京都所司代を務めた。
ウルガン伴天連(P148)…イエズス会士オルガンティーノ。
織田殿(P152)…織田信長。当時、京を支配していた。
和田殿(P152)…和田惟政。戦国武将。キリスト教を保護した。

 ちなみに、「尼が崎なる妙光寺」(P138)もちゃんと存在します。即ち、浄土真宗本願寺派の白雲山妙光寺(兵庫県尼崎市西難波町2-11-25)です。

【参考文献】
木下杢太郎『南蛮寺門前・和泉屋染物店 他三篇』岩波書店

紀伊國屋書店演劇DVDカタログ 2013年版

 私は演劇を観ちゃいませんけど、演劇の原作を読んだことがあるというケースがあります。例えばこのカタログに掲載されているものですと…

・ヴィレッヂの『メタルマクベス』(原作:シェイクスピア『マクベス』)
・パルコ・プロデュースの『リチャード三世』(原作:シェイクスピア『リチャード三世』)
・パルコ・プロデュースの『変身』(原作:カフカ『変身』)
・スタジオライフの『天守物語』(原作:泉鏡花『天守物語』)
・ネルケプランニングの『少年探偵団』(原作:江戸川乱歩『怪人と少年探偵』)
・ネルケプランニングの*pnishプロデュース『黄金仮面』(原作:江戸川乱歩『黄金仮面』)

 ふぅ、結構あるもんですねぇ。シェイクスピアと江戸川乱歩を読んでいたのが効いたみたいです。シェイクスピアと乱歩は偉大なるかな。

紀伊國屋書店演劇DVDカタログ 2013年版

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