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有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店(6)

あらすじ…バリガンを倒したフランス軍は、勢いに乗じてスペインの首都サラゴスを占領する。そしてシャルルはスペイン王妃ブラミモンド(ブラミドワヌ)を拘引してフランスへ凱旋する。一方、ロランの婚約者オードは、ロラン戦死の報を聞いてショック死してしまう。

 フランスへ帰還したシャルルは、ガヌロンを裁判にかけます。(1)の裏切りの落とし前を着けようというわけです。
 その裁判ではソランス城のピナベルがガヌロンの弁護人となり、それに対してアンジュー公爵ジョフロワの弟チエリーが検事役を買って出ます。で、両人は鎧に身を固め、馬に乗って草原で決闘。そう、これは決闘裁判なのです。
 当時は「正しい方を神が助けて下さる」と信じられていて、実際、本書でもチエリーがやられそうになると、「神、彼を護り給う。地上に投げとばし殺されず。」(P243)とあり、この直後、神の御加護によるものか、チエリーはピナベルを討ち取っています。
 ともあれ、こうしてガヌロンの有罪は確定しました。証拠や証言を積み重ねることによって犯罪の事実を立証するのが現在の裁判ですが、これに慣れている者にとってはこうしたやり方は野蛮だと思うかもしれません。しかし、当時はこれが当たり前だった、ということなのでしょう。

【参考文献】
有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店

『ロランの歌』目次

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