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アドルフ・ヒトラー『わが闘争(下)』角川書店(12)

 「第十二章 労働組合の問題」では、国家社会主義において労働組合はいかにあるべきかを述べ、国家社会主義(的)労働組合なるものを説いています。国家社会主義労働組合とは、「職業代表機関であ」(P287)り、「国民的経済過程に関与している一定グループを組織的にまとめることによって、国民経済の確実性を高め、(中略)国民経済の力を強化すべき」(P287-288)ものであるとのこと。
 ただし、この時点では国家社会主義労働組合の設立は時期尚早であるとして、既存の労働組合(マルクス主義的労働組合など)を、自分の党員を使って内部から破壊させようとする程度にとどめています。
 政党の規模があまり大きくない状態では、あれもこれもと手広くやるわけにはいかないのでしょう。ヒトラーが語るところによると、「当時わたしは、この大きな課題を解決しうると信ずるにたるただのひとりの人も、もっていなかった」(P291)とあり、その方面の人材が絶対的に不足していたようです。

【参考文献】
アドルフ・ヒトラー『わが闘争(下)』角川書店

『わが闘争』(目次)

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