無料ブログはココログ

« 有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店(6) | トップページ | 京王ほっとネットワークマガジン Vol.1 創刊号 2013.July »

有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店(7)

あらすじ…シャルルはガヌロンを処刑し、スペイン王妃ブラミモンド(ブラミドワヌ)をキリスト教に改宗させる。その夜、眠っているシャルルのところへ大天使ガブリエルがやってくる。

ガヌロン処刑

 戦後処理を終えてようやく一息ついたところで天使がやってきます。労をねぎらってくれるのかと思いきや、さにあらず。天使のお告げは、
「ビールの地のアンフ城が異教徒に包囲されているから救援に行け」
 というものです。それに対するシャルルの反応は以下の通り。

「神よ、」と王はいう。「わが生涯、さても労苦多きことよ!」
目に涙して泣き、白髯をしごく。
(P248)

 シャルルでなくとも泣きたくなりますわ。七年に渡るスペイン遠征での疲弊もさることながら、右腕と頼む甥のロランを失ったショックも大きいし、総督バリガンとの死闘の傷もまだ癒えていないだろうに(※)、すぐにまた遠征せよとは!
 どこのブラック企業だよ…と思ってしまいます。

※P223-224の描写では、シャルルはバリガンの剣を頭上に受けて肉を削ぎ落とされ、骨がむき出しになったという。よく生還できたものだ。

【参考文献】
有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店

追伸:『ロランの歌』のレビューはこれで終わりです。いや~、実に長かった。

【追記】
 後日、オークションのカタログでこんな絵を発見しました。

シャルルマーニュの夢
ダニエル・マクライズ,R.A.(アイルランド、1806-1870)「シャルルマーニュの夢」

 英語の説明文によると、どうやらこの時のシャルルマーニュを描いたものらしいです。
 だとすれば、シャルルマーニュは仕事中に居眠りしている時に天使から出動を命じられたことになります。ちゃんと休ませてあげなよ!(平成26年11月)

『ロランの歌』目次

« 有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店(6) | トップページ | 京王ほっとネットワークマガジン Vol.1 創刊号 2013.July »

書評(小説)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/277935/52867007

この記事へのトラックバック一覧です: 有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店(7):

« 有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店(6) | トップページ | 京王ほっとネットワークマガジン Vol.1 創刊号 2013.July »

最近のトラックバック

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31