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有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店(5)

あらすじ…ロランとマルシルの戦いは酸鼻を極め、両軍の将兵が次々に戦死する。ロランはついに角笛を吹くが、本隊の救援は間に合わず、ロランは壮絶な戦死を遂げる。駆けつけたシャルルはスペイン軍を川へ追い落とすが、そこへバビロニアなるバリガン率いる大軍が現われる。

 スペイン王マルシルはロランと戦って右手首を切り落とされ、サラゴスへ逃げ帰りました。一族郎党はことごとく戦死し、自身も瀕死の状態。とそこへバリガンが救援に現われ、マルシルはバリガンに後事を託して死にます。
 さて、このバリガンは、後注の表現を借りると「イスラム全土の総帥」(P274)ともいうべき人物で、アルメニア人やスラヴ人、タタール人、カナン人などの大軍団を引き連れて登場しています。尚、軍団の規模については、バリガンはフランス軍との戦いに備えて三十の軍団を編成し、「最小の軍団とても、五万騎を算う」(P200)ほどだったとのこと。例によって例の如く誇張されすぎていますが、これくらいのボリュームがないと『ロランの歌』の後半が盛り上がらないのかもしれません。

 ちなみに、バリガンが登場するくだりを読んだ時に私は、トロイア戦争の後半で参戦してきたアマゾネスの女王ペンテシレイアとエチオピアの黒人王メムノンを思い出しました。あれと同じノリなんじゃないでしょうか。

【参考文献】
有永弘人訳『ロランの歌』岩波書店

『ロランの歌』目次

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