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フィツジェラルド『華麗なるギャツビー』新潮社

あらすじ…豪奢な邸宅に住み、絢爛たる栄華に生きる謎の男ギャツビーの胸の中には、一途に愛情を捧げ、そして失った恋人デイズィを取り戻そうとする異常な執念が育まれていた……。(裏表紙の紹介文より引用)

 私はこの新潮文庫版を古本で入手したのですが、奥付を見ると昭和49年6月30日初版発行で、この版は平成元年3月10日発行で39刷とあります。ロングセラーの古典作品ということがわかります。
 ちなみにおよそ四半世紀前に発行されたものですので、紙が結構黄ばんでいたりします。又、人物名の表記も現在一般的なものと少々異なっており、この記事では引用文は本書の表記のままとし、他の部分では一般的な方にしました。

(旧)
(新)
フィツジェラルド フィッツジェラルド
デイズィ デイジー
ビュキャナン ブキャナン

『華麗なるギャツビー』表紙


 ちなみに、表紙は映画版「華麗なるギャツビー」(1974年)の1シーンです。右がロバート・レッドフォード(ギャツビー役)、左がミア・ファロー(デイジー役)。尚、この映画についてはレンタルビデオで視聴したので項目を改めて述べたいと思います。

『華麗なるギャツビー』人物相関図


 さて、そろそろ作品自体について述べることにします。この小説は前半と後半が対照的です。
 前半がギャツビーの豪奢なパーティーに代表されるような華やかさに彩られているのに対し、後半はギャツビーの葬儀に代表されるような寂しさ・みじめさがにじんでいます。前半が陽なら後半は陰といったところでしょう。
 それにしても、さすがにフィッツジェラルドはベッドシーンなどの露骨な性描写はしていませんが(1925年出版の作品ということもあるのだろう)、そんなものはなくても愛憎劇では充分にドロドロ感が出ています。

【参考文献】
フィツジェラルド『華麗なるギャツビー』新潮社

【関連記事】
華麗なるギャツビー(1974年版)
華麗なるギャツビー(2013年版)

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