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源通親『高倉院厳島御幸記』

あらすじ…治承4年、高倉院が宮島の厳島神社に行幸する。

 往路の文量に対して帰路の文量が少なくなっています。めぼしい観光は往路で済ませてきたということもあるのでしょうが、「いま一日も宮こへ疾くと、上下心の中には思ひける」(P23)という心理も働いていたのかもしれません。

 ところで、この作品の最後は、

 かくて「御痩せもただならず」など聞ゑて、医(くすし)なども申すゝめて、御灸治などぞ聞えし。(P23)

 と締めくくっています。主語が省略されていますが、治療を受けているのは高倉院です。慣れない船旅で疲れたのかな…でも、高倉院は翌年病没していることを思い合わせると、高倉院にとって宮島旅行は死亡フラグだったのかもしれない…などと考えてしまいます。

【参考文献】
福田秀一・岩佐美代子・川添昭二・大曾根章介・久保田淳・鶴崎裕雄校注『中世日記紀行集 新日本古典文学大系51』岩波書店

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