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サルトル「エロストラート」

あらすじ…ポール・ヒルベールという男がパリで通り魔事件を起こそうとする。

 題名のエロストラート(Erostrate)はヘロストラトス(Herostratos)のフランス語読みで、このヘロストラトスは紀元前356年にエフェソスのアルテミス神殿に放火した人物です。彼がなぜそんなことをしたのかというと、アルテミス神殿に放火すれば後世に自分の名前が残ると思ったからだそうです。実際にこうしてヘロストラトスの名前が残っているから、彼の目論みは成功したと言えるでしょう。
 さて、こちらのポール・ヒルベールも後世に名を残そうと画策しています。百二通の手紙を書いて作家たちに送り付けたのだって、「俺の事件を題材にした作品(小説、ルポ、演劇など)を書いてくれ」と言いたいのが透けて見えます。
 とはいえ、通り魔事件ぐらいでは裁判記録や新聞記事には名を刻んでも、歴史には残らないでしょうな。切り裂きジャックやユナボマーくらいのことはしないと。
 最後に、念の為に言っておきますが、良い子のみんなはエロストラートのマネはしないでね!

【参考文献】
サルトル『水いらず』新潮社

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