『漢楊宮』
あらすじ…燕の太子丹は秦の始皇帝を暗殺すべく荊軻と秦舞陽を送る。
いわゆる「咸陽宮」もの。
まずはこちらのイラストをご覧いただきたい。
(P76)
樊於期が自ら首を切って荊軻と秦舞陽に差し出しています。切り口から血がドバドバ出ているのに自分の首を持っちゃっている…。
パリの初代司教・聖ドニ(St.Denis)は首を切られると自分の生首を持って歩き、その首を井戸で洗ったという伝説があります。ここに描かれている樊於期もそれに通じる凄まじさがあります。
続いてはこちら。
(P79左)
中央の人物が何と趙高。おかしいな…たしか趙高は宦官だからヒゲは生えていないはずなんだが…。しかも、鎧を着て剣を持っている姿は宦官というより武将です(ちなみにセリフも「さあこれから趙高が一番荒事だ」(P79)等、こちらも武将らしくなっています)。まあ、日本では宦官の制度がなかったから、宦官についての正確な知識がなかったのでしょう。
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