『是楽物語(ぜらくものがたり)』
あらすじ…京の商人・山本友名は、夢に出てきた若い女性に惚れ、恋の病を患う。友名の友人で遊民(今で言うところのニート)の是楽は温泉療法をすすめ、二人は有馬温泉へ行く。その帰途、友名は夢の女性と瓜二つの女・きさを発見し、彼女を妾にする。だが…。
是楽はかつて若衆(男色を売る青少年)だったとのこと。本文にはっきりと書いていないのですが、ひょっとしたら友名と是楽は男色関係にあったんじゃないか…と思っていたら、最後の挿絵でこんなものがありました。
場所はおそらく友名の家だと思われます。庶民の狭い家ならば、男色関係にない友人を横に寝かせても、「そこしか寝るところがなかったんだから」と言い訳ができます。でも、友名は裕福な商人なので家はそれなりに広い。ですので、是楽を他の部屋に泊めることだってできたはずです。それをわざわざ添い寝とは…ウホッ。
又、その他にも本作ではゆすり・たかり、呪詛・生霊、嫉妬、自殺などなど、ドロドロしたものが見られます。頽廃的ですなあ。
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