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エドワード・D・ホック「ドミノ・クラブ殺人事件」

あらすじ…ホームズとワトスンが高級地下カジノ「ドミノ・クラブ」に潜入する。そしてそこで殺人事件が発生する。

 私たちはぶらぶらと歩きながらルーレット台に着くと、ホームズが何ポンドか賭けてたちまちすってしまった。(P147)

 1ポンドが高級ホテル1泊分(ソース:「ボヘミアの醜聞」)だから、現代の貨幣価値に換算すると10万円以上はすってしまったかもしれません。しかし依頼人(フォスター)は弁護士の助手だからそれほど裕福ではなく、従って報酬はそれほど期待できません。ですので、今回はおそらく赤字だったと思われます。
 しかしながら、「ロンドンにおける生活の裏面を知っておくのも、ときには必要なことだよ」(P145)と言うホームズのことですから、この程度の出費は「授業料」だと割り切っていたのではないでしょうか。

【参考文献】
エドワード・D・ホック『エドワード・D・ホックのシャーロック・ホームズ・ストーリーズ』原書房

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