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アドルフ・ヒトラー『わが闘争(下)』角川書店(10)

 アドルフ・ヒトラー『わが闘争』のレビューの間がだいぶ開いてしまいました。これからはもうちょっとペースアップしたいところですが、本書を読む際には大量の精神エネルギーと時間が必要なので、なかなか難しいところです。

 さて、「第十章 連邦主義の仮面」でヒトラーは連邦主義を批判しています。ヒトラーの目指していた国家はドイツ人のドイツ人によるドイツ人のための単一国家であるので(彼の「作品」ともいうべきドイツ第三帝国を見よ!)、ドイツを連邦国家にするのに反対なのは当然でしょう。
 ただ、例によって例の如くユダヤ陰謀論となると…

 かつてユダヤ人が何年にもわたって世論を連邦主義と中央集権主義の間の争いに没頭させて、かれらをそれによって困憊させ、その間に国民の自由を駆引して売り、わが祖国の秘密を国際的な財政上層部にもたらすことを心得ていたように、いまもまたドイツの二宗派を相互に衝突させることに成功したのだ。その間に両方の起訴は国際的な世界ユダヤ人の毒によって腐蝕され、危くされたのだった。(P242)

 ちなみに引用文中にある二宗派とはカトリックとプロテスタントのことです。
 まあ、反ユダヤ主義はヒトラーらしいと言えますけどね。それにしても「世界ユダヤ人」とは大がかりですな。

【参考文献】
アドルフ・ヒトラー『わが闘争(下)』角川書店

『わが闘争』(目次)

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