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シチェファン・フスリツァ「カウントダウン」

あらすじ…近未来。民主主義急進派の戦闘的平和団体がヨーロッパ各地の原子力発電所を占拠し、要求を受け容れなければ原子力発電所の原子炉を爆破するぞとヨーロッパ諸国を脅迫する。各国はその要求を受け容れることができず、滅亡へのカウントダウンが始まる…。

 その団体が要求していることは以下の通り。

「我々は、中国共産党体制に対して民主主義のための戦争を布告するように要求する。地球上で最も人口が多い国民の基本的人権を認めないばかりか、地球上のすべての反民主主義的体制を支援しているその体制に対して!(中略)さあ、カウントダウンが始まった!」(P117)

 そういうことは中国政府に直接言えよ。なぜヨーロッパを巻き込むんだ? それだけの軍事力があるなら自らが中国と戦えばいいのに。
 ちなみに、私があらすじの項で物語の舞台を近未来と言ったのは、作品中に「カダフィJr.」(P122)や「火星に滞在中のアメリカ人宇宙飛行士」(P126)といった語句から推理したものです。現実世界ではリビアのカダフィ大佐は嬲り殺しにされましたが、こちらの世界では権力の世襲が行われたようだし、宇宙への進出もそれなりに成功しているようです。

【参考文献】
高野史緒◎編『21世紀東欧SF・ファンタスチカ傑作集 時間はだれも待ってくれない』東京創元社

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