無料ブログはココログ

« J・W・キャンベルJr.「遊星からの物体X」 | トップページ | はいからさんが通る(2002年、日本) »

伊豆の踊子(2002年、日本)

出演:後藤真希、小橋賢児、保田圭、辻希美、渡辺いっけい、大杉漣、国分佐智子、石黒賢、片平なぎさ
原作:川端康成『伊豆の踊子』
備考:モーニング娘。新春!LOVEストーリーズ

あらすじ…昭和の初め、伊豆の温泉町を回る旅芸人の一座があった。中でもひときわ目をひく踊り子の薫(後藤真希)と通りすがりの書生(小橋賢児)はお互いの視線を意識する。住む世界の全く異なる薫と書生は徐々にほのかな思いを通わせていくが…。(パッケージ裏の紹介文より引用)

 原作の小説との相違点は色々とありますが、とりあえず3点挙げておきます。

(1)アイドルムービーなので、主人公が書生(♂)ではなく薫(ゴマキ)になっている。
(2)アイドルムービーなので、入浴シーンが出てくる。
(3)奈津(保田圭)なる人物との別れのシーンが登場する。

 まず(2)についてですが、あの入浴シーンはストーリーに何ら脈絡なく挿入されるのではなく、子供っぽい薫に女性であることを意識させる演出になっていて、「性の目覚め」を表現しています。そう考えると、ただ入浴シーンを適当に挿入するよりはエロい。
 それから(3)ですが、この奈津は薫の友人で、いかがわしい場所に務めていたのを、九州へ売り飛ばされるということです。貧しさゆえに体を売る娼婦ですな。ここでは少し擦れた感じの保田圭が見られます。
 最後に、3点のうち最も重要な(1)について。主人公を薫に変えるのは別にいいのですが、このドラマでは原作にあった書生の心の変化というものがどこかへ行ってしまっています。小説『伊豆の踊子』の持ち味の一つが失われていると言っていいでしょう。
 でもまあ、そもそもこれはモー娘。のアイドルムービーなのだから、男の方が目立っちゃいけないのか。

モーニング娘。新春!LOVEストーリーズ

« J・W・キャンベルJr.「遊星からの物体X」 | トップページ | はいからさんが通る(2002年、日本) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 伊豆の踊子(2002年、日本):

« J・W・キャンベルJr.「遊星からの物体X」 | トップページ | はいからさんが通る(2002年、日本) »

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30