アーサー・コナン・ドイル『シャーロック・ホームズの復活』創元社(1)
新潮文庫だったと記憶している『シャーロック・ホームズの帰還』には未収録の作品が3点ほどあるようです。ただ、ちょっと記憶が曖昧なので確信は持てないのですが。
(1)ノーウッドの建築業者
(2)三人の学生
(3)スリークォーターの失踪
以上の3点について少々レビューすることにします。
「ノーウッドの建築業者」
あらすじ…ホームズのところへ青年弁護士マクファーレンが慌てて訪ねてくる。ノーウッドの建築業者ジョーナス・オールデカー殺害の容疑で逮捕されそうになっているという。とそこへレストレード警部がやってきてマクファーレンを逮捕する。ホームズは捜査に乗り出すが…。
読むのはおそらく初めて(小学生の頃に読んだはずの児童版を除く)ですが、グラナダTV版のドラマで視聴していたのでおおよその筋はわかっていました。
さて、今回ホームズが物語の最後で取った手段、つまり偽の火事で犯人をパニックに陥らせてしっぽを出させるというのは、「ボヘミアの醜聞」でもやっています。ただ、「ボヘミアの醜聞」では詰めが甘かったために失態を演じていますが、今回はちゃんと確保しています。まあ、今回の犯人はアイリーン・アドラーほどじゃなかったということですな。
長くなってきたので続きは次回以降。
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