気狂いピエロ(1965年、仏伊)
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:アンナ・カリーナ、ジャン=ポール・ベルモンド
原題:Pierrot le Fou
備考:ヌーヴェルヴァーグ
あらすじ…妻子持ちのフェルディナンは昔の恋人マリアンヌと再会する。そして二人はマリアンヌの情夫を殺して駆け落ちする。
私には早過ぎました。
一応、ストーリーはどうにかこうにか理解できなくもないのですが、演出や展開が斬新(あるいは前衛的)で今の私にはうまく追うことができませんでした。
例えばナレーションではフェルディナンとマリアンヌが交互にしゃべるのですが、論理的に解説するのではなく断片的に話すので、観ているこちらとしては想像で補っていかないといけません。それも、進行するストーリーを追いかけながら。結構疲れます。
他にも考察を加えることのできる部分がいくつもありますが、私の手に負えないのでやめておきます。
ただ一つ、収穫があったとすれば、ヌーヴェルヴァーグなるものを味わうことができたということです。無論、あの味を論理の白日の下に開陳することはできないし、これがヌーヴェルヴァーグの全てではないのですが、それでも「気狂いピエロ」がヌーヴェルヴァーグ作品である以上、ヌーヴェルヴァーグに触れたことになります。
最後に一つ。フェルディナンとマリアンヌ、こいつら一体何を考えているんだと思いましたが、彼ら――そう、フェルディナンのみならずマリアンヌも!――彼らの振る舞いは「気狂いピエロ」の名にふさわしいと思い直しました。
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