ピンク・フラミンゴ(1972年、アメリカ)
監督:ジョン・ウォーターズ
出演:ディヴァイン、デヴィッド・ローチャリー、メアリー・ヴィヴィアン・ピアース、ミンク・ストール、ダニー・ミルズ、エディス・マッセイ
原題:Pink Flamingos
備考:R-18
あらすじ…世界一お下劣な女ディヴァインは、バブス・ジョンソンという名でボルチモアのトレーラーハウスに家族とともに住んでいた。とそこへ、我こそは世界一お下劣と称するマーブル一家が戦いを挑んでくる。
まず最初に断わっておきます。良い子のみんな、カタギの衆、正常な性的嗜好の持ち主は、このゲテモノ映画を観てはいけません。下手するとアンチモラルの強烈な毒気に当てられて精神的大ダメージを食らってしまうかもしれないからです。
尚、私はフェデリコ・フェリーニ監督の「サテリコン」を観賞して免疫ができていたので大丈夫でした。
ちなみにサテリコンもゲテモノではありましたが、まだ芸術作品としての気品の高さは備えていました。しかしピンク・フラミンゴにはそんなものなどありません。ひたすらお下劣です。
お下劣エピソードして鶏との3Pや犬のウンチ食いなどが有名ですが、個人的にツボに入ったのが警官殺しです。
ディヴァインの誕生パーティーが行われているところへ、「ヒッピーが乱交パーティーを開いている」というマーブル夫妻の通報を受けて4人の警官が現場へ駆けつけると、パーティーの参加者たちが一斉に襲いかかって4人を殺し、しかも死体を引き裂いて食べてしまいます。
冷静に考えるとこれはアンチモラルではあってもお下劣とは別方面のところにあるもののようですが、パーティーの狂乱という文脈の中で見るならばありえなくもない。又、この行為はギリシア神話のマイナデス(狂乱せる女たち)を想起させます。
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