ロード・ダンセイニ「二壜の調味料」
あらすじ…調味料ナムヌモのセールスマン、スメザーズは、ふとしたことがきっかけで青年リンリーと同居生活を送ることになる。そんなある日、リンリーのもとに一つの「事件」が持ち込まれる。スティーガーという男が妻を殺したらしいのだが、肝心の死体が見つからないのだという。
ネタバレ防止のために詳細は伏せますが、スティーガーが購入した二壜のナムヌモの調味料が事件解明(※事件解決ではない)につながります。
そこでナムヌモについて検索してみると、この「二壜の調味料」と「アミルスタン羊のナムヌモ・ソースがけ」の話しかヒットしませんでした。もしナムヌモが実在するのなら、ナムヌモを使用した料理のレシピや飲食店のサイト、あるいはナムヌモを販売するサイトなどがヒットするはずです。だとすれば、ナムヌモは架空の存在と見てよいでしょう。
最後に、この話の「衝撃の結末」についても言及しておかねばなりますまい。
スティーガーのあの隠匿方法では、血痕や骨はどうしたって残るはずなんですが…。スコットランド・ヤードの捜し方が悪いのか、スティーガーがより巧妙なのか、よくわかりません。
【参考文献】
ロード・ダンセイニ『二壜の調味料』早川書房
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