十三の眼(1947年、日本)
監督:松岡定次
出演:片岡千恵蔵、喜多川千鶴、由利みさを、斉藤達雄、奈良真養、美奈川麗子
備考:サスペンス
あらすじ…凶悪な強盗事件が続発する中、警戒中の松川刑事と溝辺刑事が何者かに殺されるという事件が発生する。私立探偵・多羅尾伴内が捜査に乗り出す。
まず最初に、主人公の名前について。この映画において主人公は物語の殆どを藤村大造で通しています。しかし、この作品は多羅尾伴内シリーズの一作ですので、ここでは多羅尾伴内と表記します。
さて、その多羅尾伴内が松川刑事の遺影の前で泣きべそをかくシーンがあるのですが、そこで伴内が述べたところによると、自分は昔は怪盗紳士だったが、松川刑事のおかげでこうして更生できたとのこと。つまり松川刑事は大恩人であり、その大恩人を殺した憎っくき敵をやっつけてやろうということで捜査しているのです。
ということは、誰からも依頼を受けていないわけで、費用は全部自分の持ち出しであり、しかも歓楽のデパート・ユニオンガーデンで派手に金を使っています。収支を見ると大赤字です。もっとも、伴内にしてみれば「これは金の問題じゃない」と言うかもしれませんが。
それにしても、怪盗紳士って、自分から言うもんですかねえ。あ、でも、ナルシストなら言うかもしれません。
ちなみに、酒席でのチンピラとの喧嘩のシーンではパンチに全然力が入っていなかったり、そもそも多羅尾伴内は探偵のはずなのにあまり推理をしていなかったりと、ツッコミどころが結構あります。探してみるといいかもしれません。
【関連記事】
・多羅尾伴内
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