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ロード・ダンセイニ「ひとちがい」

あらすじ…<悪名>が名声のふりをして大勢の人間を崇めさせる。

 「あいびきの約束」に登場した<名声>がここにも登場します。もちろんこれも寓意的作品です。

 「あなたはどなた?」と<名声>が尋ねました。
 「わたしは<名声>」と<悪名>が答えました。
 それを聞いて<名声>はそっと立ち去ったので、その姿が消えたことに誰ひとり気づきませんでした。
(P49)

 <悪名>が<名声>の名を騙っているのは、名声を得たと自分では思っていても実際に得ているのは悪名の方だったりすることがあることを示しています。悪徳政治家やブラック企業の経営者を見るといい。
 又、<名声>がそっと立ち去るのに誰も気付かないのも、人間は名声を失っていることに気付かないものだということを示しているのでしょう。

 それから最後に、<悪名>は自分を崇めていた者たちを「生まれ故郷の奈落へと連れていったのでした」(P49)とありますが、これを某有名占い師風に言うならば、
「ズバリ言うわよ。アンタたちは名声を得ていると思っているかもしれないけど、それは悪名なの。このままだとアンタたち、地獄に落ちるわよ!」
 となります。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『最後の夢の物語』河出書房新社

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