加藤廣「蛍大名の変身」
あらすじ…豊臣秀吉の側室・茶々が懐妊したが、秀吉の子ではないらしい。小大名の京極高次は父親が誰か調べてみる。
蛍大名とは、本書の説明によると「女の尻の光で偉くなったという意」(P37)だそうで、これは京極高次の妹・龍子が秀吉の側室でそのために加増されたことから来ています。
龍子といえば『秀吉の枷』で秀吉と激しいベッドシーンを展開していたことが記憶に残っておりますな。
ちなみに京極高次が情報収集(諜報)に使うのは、大別すると以下の二つ。
(1)妹の龍子。彼女は秀吉の側室なので内部の事情に通じている。
(2)公家。京極家は名門なので公家との付き合いがある。
さすがに小大名の財力では忍者を傭うといったようなことまではできないようです。
【参考文献】
加藤廣『神君家康の密書』新潮社
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