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ロード・ダンセイニ「宝石屋サンゴブリンド、並びに彼を見舞った凶運にまつわる悲惨な物語」

あらすじ…宝石専門の泥棒サンゴブリンドが、マウン・ガ・リンの神殿の蜘蛛神像フロ・フロの膝に載っているダイアモンドを盗み出す。だが、その帰途の細道でフロ・フロが現われ、戦いになる。

 神殿の宝を奪ったところ、その神殿の祭神が出現してその神との戦いになる…というモチーフは、ギリシア神話のヘラクレスとアポロンの話にも見られます。少々長くなりますが引用します。
 ヘラクレスは自分をかばってくれた親友イピトスを狂気に駆られて殺してしまう。何とか罪を清めてもらうことは出来たのだが…

しかし親友を殺した咎めとして業病にとりつかれたので、デルポイに赴き神託を伺った。ところが巫女は神託をさえ拒んだので、彼は例によって気短かに腹を立て、重宝の神器、三脚のかなえを奪っていこうとした。アポローン神もこれには立腹して自ら現われ、ヘーラクレースと争いあったが、両者の父ゼウス大神は二人とも大切なので、二人の間に雷を落として引分けさせたという。(呉茂一『ギリシア神話』新潮社 P335)

 ヘラクレスの場合はゼウスが仲裁に入ってくれましたが、こちらのサンゴブリンドの方にはゼウスはいません。そのため彼は「悲惨な」結末を迎えるのですが、もし仮にゼウスがいたとしてもフロ・フロに仕置きを任せるか、サンゴブリンドを雷で撃つかしていたでしょう。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社
呉茂一『ギリシア神話』新潮社 S62.2/15

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