森銑三「渡辺綱右衛門」
あらすじ…渡辺綱右衛門という侍が化け物屋敷へ行って肝試しをする。
この主人公の名前の元ネタはおそらく渡辺綱(頼光四天王の一人)でしょう。
渡辺綱は一条戻橋もしくは羅生門で茨木童子の片腕を切り落とすという豪胆さを見せていますが、渡辺綱右衛門も豪胆なところを見せるものの、結局は「変化の者に軽くあっさりとあしらわれて」(P27)いるという始末。どうやら、綱右衛門は綱の劣化コピーのようです。
【参考文献】
森銑三『新編 物いう小箱』講談社
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