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ハート・ファッカー(2008年、アメリカ)

監督:アンドレ・マッドネス
出演:アシュリン・ブルック、サマンサ・ライアン、カサンドラ・クルス、セレステ・スター、サディ・ウエスト、マリー・マックレイ、くりぃむしちゅー池田
原題:HEARTS & MINDS Ⅱ -MODERN WARFARE-
備考:R-18, ポルノムービー

あらすじ…イラクでアメリカ軍のヘリが墜落する。救出部隊が現場へ急行するが、生存者はいなかった。彼らはいつテロリストに襲われるかわからないという状況下で迎えのヘリを待つ。

 レスリングシリーズのくりぃむしちゅー池田(キャメロン・セージ)が出演しているということで視聴してみました。なんだあのでっかいアゴは…というくらいアゴの大きい人なので、すぐにわかります。ちなみに彼は隊員の中で唯一、ヘルメットのヒモを締めていません。やはりアゴが大きすぎて締めることができなかったんですかねえ。
くりぃむしちゅー池田

 さて、本作のキモであるセックスシーンですが、大体以下の通り。
(1)隊員の回想
(2)隊員の回想(池田)
(3)ビデオレター(レズ)
(4)隊員の回想
(5)隊長が帰還して妻と合体
 5つの内、3つが回想ってどういうことなの…。まあ、敵地での任務中にズッコンバッコンするわけにはいかないから、こういう形にせざるをえなかったのでしょう。

十三人の刺客(2010年、日本)

監督:三池崇
出演:役所広司、山田孝之、松方弘樹、稲垣吾郎、市村正親
英題:13 Assassins
備考:PG-12

あらすじ…暴君・松平斉韶を討つべく、13人の刺客が戦う。

 ダルマ女にはビビった。ダルマ女というのは都市伝説で聞き知っていたものの、まさか映画で見られるとは思っていませんでした。
 このダルマ女が口に筆をくわえ血を流しながら紙に書いた「みなごろし」を、物語の後半で島田新左衛門(役所広司)が掲げて見せるのですが、彼女の無念さを伝えると共に「お前らを皆殺しにする」というメッセージにもなっています。又、このシーンを見たときに私は、
「あ、ダルマ女も参加しているんだな」
 と思いました。もちろん物理的にではなく心情的にです。だとすれば、松平斉韶を通行止めにした酒巻靭負も参加しているようなもので、13+2=15で15人で戦っているということになります。

 それから、戦闘中に火牛計が出てきました。この作品での火牛計では、牛の背中に柴か何かを載せてそれを燃やして走らせています(もちろんCGを使用)。
火牛計

 なるほど、これは珍しい。まあ、火牛計自体が珍しいものであるし、やり方だって角に松明をつけるのか、尻尾に燃焼物を曳かせるのか、定まった形式があるわけではないので、これはこれで構いませんが。ちなみに私はRPGツクール2000歩行グラフィック素材で火牛計を手がけたことがありますが、こちらはサイズの都合上、尻に火をつけるという形にしました(「尻に火が着く」という慣用句も意識の端にあったことを付記しておく)。
 それにしても、あんな狭い路地で火牛を走らせていて、建物(木造家屋)によく引火しなかったものだ。

滝口康彦「謀殺」

あらすじ…竜造寺隆信は筑後柳川城主・蒲池鎮並を自領に招いて騙まし討ちにしようとする。西岡美濃は正直者であったが、仕方なく説得の使者を引き受ける。だが、蒲池鎮並は竜造寺隆信の意図を見抜いていて…。

 蒲池鎮並(かまちしげなみ)について少々調べてみると、「蒲池鎮漣」と表記するのが一般的らしく、wikipediaの記事は「蒲池鎮漣」という項目で書かれていました。ちなみにその記事にはその後の展開(竜造寺隆信の元へ向かった蒲池一行の末路)も書かれていますが、一言で言うと皆殺しです。
 まあ、戦国時代ならこういった謀殺は珍しくありません(例:宇喜多直家、松永久秀)。

【参考文献】
滝口康彦『一命』講談社

滝口康彦「異聞浪人記」

あらすじ…寛永年間、食い詰め浪人が大名屋敷に押しかけて狂言切腹することが流行っていた。そんなある日、井伊家の屋敷に津雲半四郎という浪人がやって来て、切腹を申し出た。どうせまた狂言切腹だろうと軽侮する老職の斉藤勘解由は、半年前に切腹した千々石求女の話をする。

 映画「切腹」(1962年)・「一命」(2011年)の原作。
 ちなみに私は両映画作品をまだ視聴していないのですが、「一命」で津雲半四郎を演じた市川海老蔵が若すぎるという評判を聞いたことがあります。
 そこで原作の文章をチェックしてみると、津雲半四郎を描写したくだりがみつかりました。ちょっと引用してみます。

 あたりを威圧する堂々たる屋敷構えを目の前にしても、別段ひるんだ様子もないその男は、年の頃かれこれ五十五、六であろうか、一見したところ、いかにも尾羽打ち枯らしたというにふさわしい精悍な風貌の持主である。肩はばの広いいかついからだつきで、がっしりした骨組みの太さが垢じみた着物の上からも容易に想像され、いずれはひとかどの武士のなれの果てに違いなかった。(P8)

 「精悍な風貌」と「いかついからだつき」はいいとして、2011年当時の市川海老蔵は「年の頃かれこれ五十五、六」には見えませんな。又、津雲半四郎には幼い孫がいて、その孫の存在が物語の悲劇性をより一層高めているのですが、少なくともこの時の市川海老蔵には隠し子はいても孫がいるようには見えません。

【参考文献】
滝口康彦『一命』講談社

ロード・ダンセイニ「望楼」

あらすじ…南仏プロヴァンスの町を見下ろす丘の上に古城があり、そこの朽ち果てた望楼(watch tower)から老人の霊が現われ、主人公に「サラセン人が来るぞ」と警告する。

 この場合のサラセン人とは、北アフリカ沿岸部を拠点とするイスラムの海賊のことで、中世において彼らは南フランス、スペイン、イタリアの沿岸部を襲っては略奪行為を働いていました。そしてこの望楼はサラセンの海賊をいち早く発見するために建てられたものです。
 このあたりの詳しい事情については塩野七生『ローマ亡き後の地中海世界』をお読みくださいとしか言いようがありません(他に格好の専門書があるのかもしれませんが、あいにく私は知らないし、入手のしやすさという点でも『ローマ亡き後の地中海世界』は優れている)。

 それはさておき、この作品の時代には「ヨーロッパの鉄道」(P312)とあることから少なくとも産業革命以降であり、ヨーロッパ諸国はアフリカを植民地支配するほど強くなっていて、サラセンの脅威はとっくに過去のものとなっています。
 主人公はそういった事情を老人の霊に説明するものの、彼は聞き入れず、「黙って塔へ向かって、崩れた階段を登っていった」(P312)とのこと。階段が崩れているということはその塔(望楼)は使われておらず、役割を終えていることは明らかです。
 もしもこれを補修して観光客が登れるようにすれば、望楼の亡霊が出現する心霊スポットとして有名になるかもしれません。又、その霊もサラセン人の脅威を人々に警告する役割を再び果たせるようになるでしょう(観光客が真に受けるかどうかはともかくとして)。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

【関連記事】
ローマ亡き後の地中海世界(上)
ローマ亡き後の地中海世界(下)

ロード・ダンセイニ「九死に一生」

あらすじ…ロンドンの地下に住む邪悪な魔法使いが、騒音に耐えかねて、助手を従えてロンドンを魔法で破滅させようとする。

 結局、魔法は失敗します。「九死に一生」を得たのはロンドンの住民ということになります。
 それはともかく、ロンドンという世界に冠たる大都市を、たった二人で破滅させるなんてことできるんですかねえ。魔法だからといって何でもできるわけではあるまいに。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

ロード・ダンセイニ「ナス氏とノール族の知恵比べ」

あらすじ…泥棒のナス氏は若い弟子トミー・トンカーと共に、森の中のノール族の屋敷に盗みに入ろうとする。

 P96にスリス氏への言及がありますが、この人物は「三人の文士に降りかかった有り得べき冒険」(本書P39-46)の登場人物でこちらも泥棒です。
 それにしても最後の結末は…トミーは犠牲になったのだ。ナス氏がトミーを先に屋敷へ侵入させたのみならず、自分だけ逃げ出したことからして、トミーは犠牲になったのだ。捨て駒として。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

池袋のウルトラマン

池袋のウルトラマン

 池袋にて撮影。
 7月27日~9月2日に池袋のサンシャインシティにてウルトラマンフェスティバルが開催されるとのこと。
 今夏も暑いので、行かれる方は熱中症に気を付けてください。たとえ会場はクーラーの利いた建物内でも、そこへ辿り着くまでに暑い思いをしなければならないからです。

http://www.ulfes.com/2012/

ロード・ダンセイニ「ギベリン族の宝蔵」

あらすじ…騎士アルデリックは、人食いギベリン族が塔の地下に収蔵している宝石を盗み出そうと策を巡らせる。

 どうやらギベリン族は、アルデリックが考えているほどにバカではなかった、というわけですな。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

ロード・ダンセイニ「女王の涙を求めて」

あらすじ…森の女王シルヴィアは求婚者たちに向かって、自分に涙を流させることができたら結婚に応じると伝える。並み居る求婚者たちが失敗する中、アクロニオンも挑戦するが失敗してしまう。そこでアクロニオンは<歓喜の獣>の涙を得るべく旅に出る。

 このアクロニオンの正体がちょっと凄い。

 彼こそはアファルマー、ルールおよびハフの王であり、ゼルーラおよび山国チャンの大君主にして、モロンおよびムラーシュ両公国の大公だった。(P77)

 お前は国のコレクターか、と思ってしまうくらい様々な国の君主です。もしも森の女王シルヴィアと結婚したらアクロニオンは彼女の国の王となるわけだから、コレクションをまた一つ加えようとしているのでしょうか。
 それにしても、これだけ兼務していれば、政務やら戦争やら儀礼やら色々と君主としての仕事があるはずですが、そっちの方はやらなくていいのかな?

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

ロード・ダンセイニ「ミス・カビッジと伝説の国のドラゴン」

あらすじ…ロンドン在住の令嬢ミス・カビッジは、ある日突然、金色のドラゴンにさらわれて、ドラゴンと共に伝説(ロマンス)の国に住む。

 読み終えた後、ミス・カビッジが伝説の国の住人となってしまったことは主観的にはそうであるにせよ、客観的にはそうではないのではないか、と疑いました。つまり、ミス・カビッジは発狂して自分はドラゴンにさらわれて伝説の国に住んでいると思い込んでいるだけなのではないか、と。
 物語の最後に、「ガトニーにいる学校のころのお友だち」(P71)から手紙が届きますが、だとすればそこ(伝説の国)とは郵便制度でつながっている場所であり、「あなたには似合わなくてよ」(P71)という文面から、社会通念上あまりいい場所ではないと推測できます。そう、例えば精神病院のような…。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

塩野七生『十字軍物語2』新潮社

 第2巻は十字軍の第二世代の時代からサラディンによるエルサレム(本書の表記ではイェルサレム)陥落まで。

 サラディンはやはり、イスラム教徒たちが賞賛するのも当然な、戦略の天才であったのだった。しかし、このイスラム世界きっての英雄が、今なおあの世界ではことあるごとに冷遇されている、少数のクルド人であったことを、その後のイスラム教徒たちは知っているのだろうか、と思ってしまう。(P288-289)

 私も本書を読むまではサラディンがクルド人であったことは知りませんでした。そもそもサラディンはクルド人国家の王であったわけでもないし、イスラム社会で聖戦(ジハード)を呼びかけることで民族を超越してしまったところがありますからね。

【参考文献】
塩野七生『十字軍物語2』新潮社

ロード・ダンセイニ「ロマの掠奪」

あらすじ…<大笑いする顔>という名のインディアンが仲間を集めてロマの都を襲撃し、大量の掠奪品を携えて帰途に着くが…。

 ロマというのはジプシーの別名ですが、こちらのロマとは全くの別物です。というのは、本作の原題は「The Loot of Loma」とあり、ここで掠奪されたのが"Loma"であるのに対し、ジプシー(Gypsy)の方のロマは"Roma"と表記するからです。カタカナ表記だとLとRの区別が付かないのでこんな厄介なことになるんですよねえ。

 ちなみに、インディアンの一行は<大笑いする顔>と「三十人の勇者」(P222)であり、合計31人。襲撃後に残ったのはたったの4人というから凄絶な激戦が行われたことがうかがえます(生存率12.9%!)。
 それでも、たった31人でロマの都を廃墟にし、「その守護者は全滅の憂き目にあっていた」(P221)…って、こいつらどんだけ無双したんだ?

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

ロード・ダンセイニ「驚異の窓」

あらすじ…スラッデン氏は謎の老人から小さな窓を購入する。老人はスラッデン氏の部屋に窓を取り付けて去る。窓を見ると、そこには中世の都があった。

 スラッデン氏は会社勤めの傍ら、その都がどこか特定しようと調査をするものの、旗も星座も手がかりにはなりませんでした。
 他に手がかりになりそうなものといえば、建物の建築様式や住民の服装、兵士の軍装などが考えられますが、さすがにそこまで調べるとなるとスラッデン氏の手には余ることでしょう。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

ロード・ダンセイニ「三人の文士に降りかかった有り得べき冒険」

あらすじ…詩の持ち合わせがなくなった流浪の民が、新しい詩が入った黄金の箱を盗み出すべく、スリス、シッピー、スローグの三人の盗賊を遣わす。彼らは長旅の末、<箱の所有者>が住む岩造りの館へ忍び込む。

 流浪の民で、しかも詩を必要とするということは、芸能を生業としている漂泊民でしょうか。例えばジプシーのような。
 ちなみにこの物語の主人公は三人の盗賊ですが、タイトルでは「三人の文士(the Three Literary Men)」となっています。文士っていう柄でもないんじゃないかと思いましたが、そもそもこの作品は、すばらしい詩を紡ぎ出すにはそれくらいの困難と危険が待ち受けているんだという寓意だと解釈できなくもない。それなら彼らを文士と呼んでもいいでしょう。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

ロード・ダンセイニ「宝石屋サンゴブリンド、並びに彼を見舞った凶運にまつわる悲惨な物語」

あらすじ…宝石専門の泥棒サンゴブリンドが、マウン・ガ・リンの神殿の蜘蛛神像フロ・フロの膝に載っているダイアモンドを盗み出す。だが、その帰途の細道でフロ・フロが現われ、戦いになる。

 神殿の宝を奪ったところ、その神殿の祭神が出現してその神との戦いになる…というモチーフは、ギリシア神話のヘラクレスとアポロンの話にも見られます。少々長くなりますが引用します。
 ヘラクレスは自分をかばってくれた親友イピトスを狂気に駆られて殺してしまう。何とか罪を清めてもらうことは出来たのだが…

しかし親友を殺した咎めとして業病にとりつかれたので、デルポイに赴き神託を伺った。ところが巫女は神託をさえ拒んだので、彼は例によって気短かに腹を立て、重宝の神器、三脚のかなえを奪っていこうとした。アポローン神もこれには立腹して自ら現われ、ヘーラクレースと争いあったが、両者の父ゼウス大神は二人とも大切なので、二人の間に雷を落として引分けさせたという。(呉茂一『ギリシア神話』新潮社 P335)

 ヘラクレスの場合はゼウスが仲裁に入ってくれましたが、こちらのサンゴブリンドの方にはゼウスはいません。そのため彼は「悲惨な」結末を迎えるのですが、もし仮にゼウスがいたとしてもフロ・フロに仕置きを任せるか、サンゴブリンドを雷で撃つかしていたでしょう。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社
呉茂一『ギリシア神話』新潮社 S62.2/15

ロード・ダンセイニ「ケンタウロスの花嫁」

あらすじ…ケンタウロスのシェパラルクは旅に出て、ズレタズウラの美女ソンベレーネを拉致する。

 最後の文章に、

 駆けながら、神代の昔より一族に伝わる秘蔵のあの銀の角笛を、三度吹き鳴らした。それが婚礼の鐘だった。(P21)

 とあり、ソンベレーネ拉致は略奪婚だということがわかります。粗野で乱暴者のケンタウロスにとっては当然の振る舞いなのでしょう。

【参考文献】
ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』河出書房新社

japan-i vol.7

 新宿の某所で入手しました。中国語(簡体字)で書かれていて中身は観光情報なので、中国からの観光旅行客向けのフリーマガジンだとわかります。
 そういえば新宿の街を歩いていると中国人観光客をよく見かけます。彼らは大声で中国語をしゃべっているので、すぐにそれとわかります。

 ところで、本誌の中の「特集1 JAPANESE BEST ITEMS」(P7-12)では、東急ハンズの便利グッズ(P8)、ゴルフ用品(P9)、ドラッグストアの化粧品や健康食品等(P10-11)、腕時計(P12)を取り上げています。なるほど、中国人観光客が買い求めるのはこういったものなのか。

Japan_i

http://www.japan-i.jp/chs

『東京知的見聞録2013』株式会社アローコーポレーション

 東京にある大学付属の博物館・資料館のガイドブック。
 ここ数年は博物館にはあまり足を運ばなくなったためか、チェックしてもあまり食指が反応しない。(知的好奇心が刺激されないという意味で)困ったものだ…。
 …ん? でも待てよ。このガイドブックには国立科学博物館(P12)、靖国神社の遊就館(P14)、池袋のサンシャインシティ(P18)とかも載っていますな。ここいらなら行ったことがあります。ああ、そういえばサンシャイン水族館ってリニューアルしたんだっけ。

東京知的見聞録2013

メトロガイド No.157_2012 JULY

 P27に「いい店みつけた 法王庁のカフェバー」というコラム(文・椎名勲)があったので、「はて、ヴァチカンがカフェバーを運営しているのかな? 坊主バーのカトリックバージョンかな?」と思ってよく読んでみると、どうもそうではないらしい。
 ここに登場するカフェバーは、「半蔵門の明治18年創業『相模屋平助商店』」で、そこに「時には法王庁か英国大使館勤務らしき外人さん」が来ているだけのようです。法王庁あんまり関係ないじゃん!

メトロガイド No.157_2012 JULY

http://www.metroguide.jp/

塩野七生『十字軍物語1』新潮社

 「カノッサの屈辱」と「第一回十字軍」につながりがあるとは知りませんでした。詳細は本書に譲るとして、とりあえず以下の文章を引用するにとどめておきます。

 ウルバン二世は、大勝負に打って出たのである。先任者のグレゴリウス七世は、雪の中に皇帝を三日三晩立たせておくことでローマ法王の権威を誇示したが、この強硬策のその後を自ら体験したウルバン二世は、ローマ法王の権威を、ローマ法王こそがすべての世俗君主の上に立ち指導できる力を持つということを、何十万という人間を東方に送り出し、武力でイェルサレムを奪還することで示そうとしたのであった。(P24)

 こういう「つながり」があるから歴史は面白い。

 ちなみにこの後は、十字軍として出征した諸侯たちを中心に記述されていき、第一回十字軍の担い手たちが退場したところで第一巻を終えています。

【参考文献】
塩野七生『十字軍物語1』新潮社

森銑三「渡辺綱右衛門」

あらすじ…渡辺綱右衛門という侍が化け物屋敷へ行って肝試しをする。

 この主人公の名前の元ネタはおそらく渡辺綱(頼光四天王の一人)でしょう。
 渡辺綱は一条戻橋もしくは羅生門で茨木童子の片腕を切り落とすという豪胆さを見せていますが、渡辺綱右衛門も豪胆なところを見せるものの、結局は「変化の者に軽くあっさりとあしらわれて」(P27)いるという始末。どうやら、綱右衛門は綱の劣化コピーのようです。

【参考文献】
森銑三『新編 物いう小箱』講談社

森銑三「提燈小僧」

 提燈小僧という妖怪の話。ただし、提燈小僧といっても小僧が提燈(提灯)を持っているのではなく、ただ小田原提灯がふわふわ浮遊しています。この作品のどこにも小僧は出てきません。
 じゃあなんで「小僧」なんて付いたんでしょうか? それなら寧ろ、器物の怪(小田原提灯が付喪神となった)と解釈した方がいいかもしれません。

【参考文献】
森銑三『新編 物いう小箱』講談社

山口敏太郎監修・株式会社レッカ社編著『世界の未確認生物<UMA>ファイル』PHP

 世界各地のUMA(未確認生物)を紹介したもの。ネッシー(P16)やイエティ(P30)といった有名どころから、オラン・ダラム(P174)やミニョコン(P225)のようなマイナーなものまで扱っています。
 ちなみに私が個人的に気になったのがイギリスの「黒犬獣」(P212)。コナン・ドイル『バスカヴィルの犬』の題材になった悪魔の黒犬伝説はこれだったようです。

 それから最後に、フライング・ワーム(これも本書に掲載されているが、何ページだったか書きとめるのを忘れてしまった)の想像図を描いてみたので掲載しておきます。
Flying_worm

【参考文献】
山口敏太郎監修・株式会社レッカ社編著『世界の未確認生物<UMA>ファイル』PHP

metropolitana 6 Jun.2012 vol.114

 特集記事は「フランス映画のミューズに焦がれて」(P4-9)と題して、フランスの映画女優並びに彼女たちが出演している映画作品を取り上げています。
 ただ、残念なことに私はこれら諸作品のいずれも観賞したことがないんです。よくよく考えてみればフランス映画自体あまり観ていないですからね。
 ちなみに、この特集記事で取り上げられている「ミューズ」と映画は以下の通り。

ブリジット・バルドー「素直な悪女」「軽蔑」「殿方ご免遊ばせ」(P6)
カトリーヌ・ドヌーヴ「シェルブールの雨傘」「昼顔」「しあわせの雨傘」(P7)
シャルロット・ゲンズブール「恋愛睡眠のすすめ」(P8)
マリオン・コティヤール「エディット・ピアフ 愛の讃歌」(P8)
ジェーン・バーキン「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」(P8)
ジャンヌ・モロー「死刑台のエレベーター」(P9)
リュディヴィーヌ・サニエ「情痴 アヴァンチュール」(P9)
ジュリエット・ビノシュ「ポンヌフの恋人」(P9)
オドレイ・トトゥ「ココ・アヴァン・シャネル」(P9)

 この中で「軽蔑」はゴダール監督作品ということで観てみたい気がします。

Metropolitana

TOEI DVD PRESS VOL.128 '12.6&7月号

 表紙を飾るのはマジンガーZ。10月21日(日)にマジンガーZの劇場用オリジナル7作品がブルーレイで発売されるとのこと。ちなみに表紙の右下にデビルマンがいますが、これは収録作品の中に「マジンガーZ対デビルマン」(1973年7月公開/43分)があるからだと思われます。
 私はマジンガーZを観ていないので何とも言えませんが、ロボットアニメのオタクならば表紙に登場するロボットたちが全部わかるかもしれません。まあ、私にはわからなくても結構ですけどね。

Toeidvdpress

http://www.toei-video.co.jp/

京極夏彦「庭のある家」

あらすじ…友人で静養中の小山内君の家へ立ち寄ると、小山内君の妹・佐弥子が死んだという。小山内君が医者を呼びに行っている間に留守番をしていると、部屋に佐弥子が入ってくる。

 どうやら無限ループに入ったようです。ここから抜け出す方策をちょっと考えてみました。とりあえず3つほど列挙しておきます。
(1)自分が代わりに医者を呼びに行く。
(2)佐弥子の遺体が安置している部屋で待つ。
(3)家の中を探索する。
 二人に言われるがままに待たされているからループしているのではないでしょうか。だとすればそれを崩すしかない。
 とはいえ、その結果がどうなるかはわかりませんが…。

【参考文献】
京極夏彦『冥談』メディアファクトリー

苫米地英人『FREE経済学入門』フォレスト出版

 私はオンラインゲーム「ブラウザ三国志」をプレイしていますが、このゲームは基本プレイ無料であり、お金を払う(課金する)とランクの高いカードを取得できたりデッキコストが増えたりといった様々なサービスをゲームプレイの中で受けられるようになります。
 ただし私は一切課金せずにプレイしており、本書の言葉を借りるならば「フリーランチ」を食べていることになります。というのは、当然のことながらゲームの運営には費用がかかるので、プレイするのはフリーではないはずなのですが、私の場合は「ほかの人が支払いをしてくれる」(P36)ので私はフリーランチにありつけるのです。「ほかの人」とはこの場合、課金プレイヤー、殊に廃課金(とんでもない金額をつぎ込むプレイヤー)と呼ばれる人たちで、彼らが(知ってか知らずかはわからないが)私にランチを奢ってくれているわけです。
 内田博史さん、ゴチになります!(※)

 ちなみに、著者(苫米地英人)は「世界の戦争と差別をなくすこと」(P195)という高邁な目標を掲げていますが、私の場合は少なくともブラウザ三国志のプレイにおいてそこまでの高次元には到達しえません。せいぜい、フリーランチの仕組みをわかった上で利用して楽しませてもらう、といった程度が関の山。
 とはいえ、利用の仕方も色々あるわけだし(例えばこの記事のようにネタにできる)、そもそもオンラインゲームに高次元を持ち込んでも仕方あるまいと醒めているので、これはこれでいいと思っています。

※ブラウザ三国志で廃課金といえばこの人。良い子のみんなはマネしちゃいけない。

【参考文献】
苫米地英人『FREE経済学入門』フォレスト出版

加藤廣「冥土の茶席 井戸茶碗『柴田』由来記」

 島井宗室から織田信長に献上され、更には柴田勝家に下賜された井戸茶碗「柴田」の由来を綴ったもの。
 最後の方に「今は根津美術館に展示される」(P182)とあったので少々調べてみたら、根津美術館のサイトで見つけました。「青井戸茶碗 銘 柴田」という名で、重要文化財に指定されています。

【参考文献】
加藤廣『神君家康の密書』新潮社

加藤廣「蛍大名の変身」

あらすじ…豊臣秀吉の側室・茶々が懐妊したが、秀吉の子ではないらしい。小大名の京極高次は父親が誰か調べてみる。

 蛍大名とは、本書の説明によると「女の尻の光で偉くなったという意」(P37)だそうで、これは京極高次の妹・龍子が秀吉の側室でそのために加増されたことから来ています。
 龍子といえば『秀吉の枷』で秀吉と激しいベッドシーンを展開していたことが記憶に残っておりますな。

 ちなみに京極高次が情報収集(諜報)に使うのは、大別すると以下の二つ。
(1)妹の龍子。彼女は秀吉の側室なので内部の事情に通じている。
(2)公家。京極家は名門なので公家との付き合いがある。
 さすがに小大名の財力では忍者を傭うといったようなことまではできないようです。

【参考文献】
加藤廣『神君家康の密書』新潮社

【関連記事】
秀吉の枷(上)
秀吉の枷(下)

加藤廣「神君家康の密書」

あらすじ…関が原の直前、福島正則は徳川家康に「何があろうと豊臣秀頼の身の安全を保証する」という起請文を書かせようとするが、家康はのらりくらりとかわしてしまう。その後、福島家の家老・福島丹波守がそれを偽造する。

 『謎手本忠臣蔵』にちょっとだけ出てきた「神君家康の密書」が物語の軸になっています。

 ちなみに、この小説に登場する密書(起請文)は偽造されたものですが、もし仮にそれが本物で、しかもしれが明るみに出た場合、徳川幕府はどんな対応を取ったでしょうか? 3つほど予想してみました。

(1)あくまでも偽物だと主張する。
 何が何でも本物だとは認めない。あくまでもそれは偽物だということで押し通す。

(2)言いがかりをつけて無効だと主張する。
 方広寺鐘銘事件のように、幕府のブレーンを使って何らかの言いがかりをつけておく。その上で「だから神君は約束を違えたわけではない」と言い張る。

(3)こっそりすりかえる
 「では本物かどうか確認するから提出しなさい」と言って起請文を出させる。そして裏でこっそり真っ赤な偽物とすりかえておく。すりかえた方の文書には、花押や当時の官位が異なるなど少し調べればすぐに偽物だと判断できるようになっており、「ほれ見ろ、こいつは真っ赤な偽物だ。こんなものを持ち出すとは不届き千万。厳しい仕置きは免れないものと思え!」と言う。

【参考文献】
加藤廣『神君家康の密書』新潮社

【関連記事】
謎手本忠臣蔵(上)
謎手本忠臣蔵(下)

カフカ「バケツの騎士」

あらすじ…素寒貧の男が厳寒を乗り切るために、バケツに乗って石炭屋から石炭を貰いにいく。だが、石炭屋の女房の機転で追い返される。

 「石炭屋のおやじは耳に手をそえた」」(P173)とあることから、耳が遠いらしいし、目もあまりよろしくないようです。もしも目がいいのなら、声のした方を見ようとするはずですが、それをしていません。
 一方、女房は、やってきたのが払う当てのない人間だと見て取って、相手にしなかったのでしょう。

【参考文献】
カフカ『カフカ短篇集』岩波書店

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