苫米地英人『FREE経済学入門』フォレスト出版
私はオンラインゲーム「ブラウザ三国志」をプレイしていますが、このゲームは基本プレイ無料であり、お金を払う(課金する)とランクの高いカードを取得できたりデッキコストが増えたりといった様々なサービスをゲームプレイの中で受けられるようになります。
ただし私は一切課金せずにプレイしており、本書の言葉を借りるならば「フリーランチ」を食べていることになります。というのは、当然のことながらゲームの運営には費用がかかるので、プレイするのはフリーではないはずなのですが、私の場合は「ほかの人が支払いをしてくれる」(P36)ので私はフリーランチにありつけるのです。「ほかの人」とはこの場合、課金プレイヤー、殊に廃課金(とんでもない金額をつぎ込むプレイヤー)と呼ばれる人たちで、彼らが(知ってか知らずかはわからないが)私にランチを奢ってくれているわけです。
内田博史さん、ゴチになります!(※)
ちなみに、著者(苫米地英人)は「世界の戦争と差別をなくすこと」(P195)という高邁な目標を掲げていますが、私の場合は少なくともブラウザ三国志のプレイにおいてそこまでの高次元には到達しえません。せいぜい、フリーランチの仕組みをわかった上で利用して楽しませてもらう、といった程度が関の山。
とはいえ、利用の仕方も色々あるわけだし(例えばこの記事のようにネタにできる)、そもそもオンラインゲームに高次元を持ち込んでも仕方あるまいと醒めているので、これはこれでいいと思っています。
※ブラウザ三国志で廃課金といえばこの人。良い子のみんなはマネしちゃいけない。
【参考文献】
苫米地英人『FREE経済学入門』フォレスト出版
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