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K-20 怪人二十面相・伝(2008年、日本)

監督:佐藤嗣麻子
出演:金城武、仲村トオル、松たか子、國村隼
原作:北村総『完全版 怪人二十面相・伝』
備考:アクション

あらすじ…第二次世界大戦が回避された、パラレルワールドの昭和24年。帝都では金持ちばかりを狙う怪人二十面相が暗躍していた。そんなある日、サーカスの曲芸師・遠藤平吉は、カストリ雑誌の記者から、明智小五郎と羽柴葉子の結納式を盗撮するよう依頼されるが、それは二十面相の巧妙な罠だった!

 まず最初にことわっておきますが、私は原作の『完全版 怪人二十面相・伝』は読んだことはありませんが、原案である江戸川乱歩の少年探偵団シリーズはこのブログでレビューするぐらい読んでいます。ですので、本記事で言及される小説作品は全て江戸川乱歩の作品となります。

 さて、怪人二十面相が登場するとなれば明智小五郎や小林少年も欠かせませんが、少年探偵団もそれに負けず劣らず欠かせません。この映画でも少年探偵団が登場しますが、たったの1回だけ、しかもさしたる活躍を見せることなく退場しています。
「えっ!? それだけ?」
 と思わずズッコケそうになりましたが、まあ別にそれでもいいでしょう。ちなみに、少年探偵団の団員が小ぎれいな格好をしているのは、彼らが良家の子女だから。世田谷あたりの大きな洋館に住んでいて、家には女中や書生が当たり前のようにいる…そんな金持ちの家のガキどもです。例外は「青銅の魔人」において戦争孤児を集めて結成したチンピラ別働隊ですが、こちらは登場しません(孤児はたくさん出てきますけどね)。

 それから、怪人二十面相の正体について。私にとっては予想の範囲内でした。「蜘蛛男」で、ある程度の免疫ができていましたから。

 最後に結末について。ネタバレ防止のために明らかにすることはできませんが、最後にアイツを殺しちゃったら次回作(もしあればの話ですが)が作れなくなっちゃうんじゃないかと思いました。しかしよくよく考えてみれば、二十面相なんかは爆死したフリをして実は生きていたというケースがあったし(例:「少年探偵団」)、明智小五郎だって「黒蜥蜴」では敵を油断させるために死んだフリをしてわざわざ葬式まで挙げています。
 あの時に死んだと思われていた○○が実は生きていた、という展開が読めます。

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