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サキ「十三人目」

あらすじ…リチャード・ダンバートン少佐とエミリー・カリュー夫人が船上で再会し、結婚することに決める。だが、双方の子供の数を合わせると13人となるので不吉だから、たまたまやって来たペイリー=パジェット夫人に子供を一人、貰わせようと画策するも失敗する。ところが子供の数を数え直してみたら13人じゃなくて12人だったとわかってメデタシメデタシ。

 12人も13人もあんまり変わらないんじゃないかと思うのは私が非キリスト教徒だからでしょう。まあ、この作品では13を不吉な数字として忌避しようとするキリスト教社会を皮肉っていると見ることもできます。
 いずれにせよ、子沢山のこの男女が結婚したら、どうせ避妊などしないだろうから13人目の子供がすぐに産まれることでしょう。そのときはこの喜劇(?)が繰り返されるのが目に浮かぶようです。

【参考文献】
サキ『サキ短編集』新潮社

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