森鴎外「田楽豆腐」
あらすじ…木村という男が、妻のすすめで帽子を買い替えて植物園へ行く。
木村が植物園へ行ったのは、自宅の庭にある西洋草花の名前を知るためだったのですが、その目的は達せられませんでした。「それでも不平の感じは起していなかった」(P370)とあり、その理由として「子供が木陰に寝転ぶにも、画の稽古をする青年が写生をするにも、書生が四阿で勉強するにも、余り窮屈にしてない方が好いと思ったからである」(P370)と述べています。
ただ、それ以外にも二つほど理由が付け加えられるのではないかと思います。
(1)自分好みの麦藁帽子を買うことができた。
(2)植物園を散策して気分転換になった。
【参考文献】
森鴎外『灰燼/かのように 森鴎外全集3』筑摩書房
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