森鴎外「うたかたの記」
あらすじ…画家志望の日本人留学生・巨勢は、ミュンヘンの美術学校に入学し、そこのモデルをしている少女マリイと出会う。そして二人は湖でデートするが、そこへ狂王ルートヴィヒ2世が…。
「うたかた」とは泡沫、水の泡のことで、最後の結末(ネタバレ防止のため伏せておきます)を考えると、儚くも泡と消えにし命かな、ですな。
それはさておき、美術学校の試験に落ちたアドルフ・ヒトラーがもしもこれを読んだとしたら、どんな反応を示したでしょうか? マリイが酒席で巨勢の額にキスするところをとらえて、頽廃だ堕落だと罵るかもしれませんねえ。
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