黄文雄『日本支配を狙って自滅する中国 世界が警戒する恫喝大国の行方』徳間書店
タイトルにある「日本支配を狙って自滅する中国」とはどういうことかというと、
中国は尖閣問題において日本に全面降伏させ、圧勝をおさめたが、本来ならば中国にとってもっとも親密かつ柔順な民主党政権に対して、日本国民の不信を招き、苦境に陥れてしまった。これは中国の世界戦略からすれば、決して賢明な戦術ではない。中国は「勝って負けた」という読み方もある。(P203)
又、レアアースの禁輸で世界中にチャイナ・リスクを認識させてしまったし、自国内の反日デモがいつの間にか反政府デモになったりしています。
ところで、本書の中にこんな図が掲載されていました。
西日本が東海省に、東日本が日本自治区になっています。そして、本書ではスルーされていましたが、朝鮮半島が朝鮮省になっています。
これは憤青の願望と見てよいでしょう。ただし、「中国の憤青は情報統制下の中国の中で育てられた愛国右翼だから、ようするに、何も知らないような世代」(P149)とある通り、この図もかなりの無知がうかがえます。
例えば北朝鮮と韓国をまとめて朝鮮省としていますが、政治体制・社会制度・経済が全く異なる二つを一緒くたにするのは無理があります。又、日本人も朝鮮人も中国による支配を望んではいないから、これらの地を占領すれば暴動や反乱(我々から見れば自由と独立を懸けた戦い)が必ず起こります。それを鎮圧するために絶えず大規模な軍隊を駐屯させなければならず、その負担と消耗は大きい(イラク駐留のアメリカ軍を見よ!)。その間にも占領地の荒廃と経済の疲弊がどんどん進むから、中国の言う「核心的利益」を守るどころではなくなるでしょう。
この未来予想図について他にも突っ込みたいところはありますが、これくらいにしておきます。あんまり長々と真面目に評論する気にはなれないので。
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