奥成達・ながたはるみ『駄菓子屋図鑑』筑摩書房
駄菓子屋で売っていた駄菓子や玩具、当時の子供たちの遊びなどを取り上げたもの。ココアシガレット(P18)のように今でも売っているものもあるので、「あー、これはまだあるぞ」と思ったりしながら読み進めました。
ところで、本書の中ではこんな文章がありました。
小学校五、六年生にかけてやたらに映画館に入りびたった。三本立ての映画館を三軒はしごして、計九本。最後の映画館を出るときには夜になっていた。(P52)
この文を書いた人(奥成達)は1942年生まれだから小学校五、六年生というと1952~54年くらいですかね。その頃は小学生の小遣いで映画館を三軒はしごできるくらい料金が安く、しかも小学生の行動範囲内にそれだけの数の映画館があったということを示しています。又、映画1本あたりの上映時間も短かったものと思われます(もしも1本2時間だったら、2×9=18で18時間も映画を観続けた計算になり、さすがにそれは小学生には無理だろう)。
それから、P241にBDバッジのイラストがありました。BDバッジとは少年探偵団の重要アイテムです(詳しい説明は省略)。
光文社文庫版の江戸川乱歩全集を読んでもBDバッジのイラストが掲載されていなかったので「どんなデザインだったのかな?」と思っていたのですが、これを見て「なるほどこんなデザインだったのか。文字の装飾が凝っているな」と思いました。
ちなみに映画「K-20 怪人二十面相・伝」で少年探偵団がチョイ役で出演し、その際にBDバッジが映し出されていたはずですが、表示時間が短いせいかそっちのBDバッジのデザインは全然記憶ありません。確認する気はないのですが、おそらく同じデザインでしょう。
【参考文献】
奥成達・ながたはるみ『駄菓子屋図鑑』筑摩書房
【関連記事】
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