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幸田露伴「あやしやな」

あらすじ…「ばあどるふ」が頓死した。不審を抱いた刑事「だんきゃん」はそのことを署長に報告。そして署長の指揮の下、捜査が開始される。

 短編にもかかわらず登場人物が多いです。というわけで主要な登場人物の一覧表を作ってみました。

ばあどるふ…58歳のニート。死ぬ。
ろざりん…ばあどるふの妻。23歳。
ぐれんどわあ…ばあどるふのかかりつけ医。
だんきゃん…探偵(この場合は刑事)。ばあどるふの死に疑念を抱く。
へんりい・ぶらいと…警察署の署長。
うぃるりやむ…ぶらいとの部下。
ちゃあれす…ぶらいとの部下。
しゃいろッく伯爵…ばあどるふと唯一交際していた貴族。37歳。
りうし…ばあどるふ家の下女。
ぼな…ばあどるふの先妻。
てにい…しゃいろッく伯爵の従者。

 ちなみに、殺害のトリックは物語の中盤で明らかになるのですが、トリックの解明には薬品の知識が不可欠。よって、薬品の知識がない読者は、後半で明らかにされる動機およびそれにまつわる過去の因縁を推理することになります。
 詳しく書くとネタバレになるので詳細は伏せますが、(四)で提示された手がかりから伯爵とばあどるふの暗い過去を感じ取ることができるし、優秀な推理家ならそこから多くの推理を導き出すことができるでしょう。

【参考文献】
『傑作短篇集 明治探偵冒険小説集4 露伴から谷崎まで』筑摩書房

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