林芙美子「羽柴秀吉」
本能寺の変後の中国大返しから、賤ヶ岳の戦いの直前までの羽柴秀吉を描いたもの。
秀吉がお市の方(作品内では「小谷の方」と表記)に恋着するくだり(P399)を書いたし、柴田勝家との対立も長々と書いてきたのだから、いっそのこと北ノ庄城落城、即ち柴田勝家とお市の方の自刃まで書いてもよかったのではないでしょうか。そっちの方が区切りがいい。
【参考文献】
新潮社編『歴史小説の世紀 天の巻』新潮社
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